自分にとって最適なデザイン環境をつくるための什器の提案, -Design Base-

星野 弥生

作者によるコメント

自分らしい「デザイン基地」をつくる
美術大学でデザインを学ぶ場所はどうあるべきなのか。私は自分の考えを深めたり、制作をする上での拠点となる個人の場所があるべきだと考えた。自由に組み合わせて作業スペースや収納をつくれる、基地のようなイメージのシステム什器と、この基地が作られていく様子を他人が見ることで会話やアイデアが触発される空間を提案する。実際に自分の机で使い方や形の検証をしながら制作した。

担当教員によるコメント

「美術大学における最適なデザインの学習環境をつくる」という大きな目標を達成するために、星野さん自身が求めている最適性とは何か?という主観から思考を始め、次に、彼女を含む約70名の学生が学ぶ実習室をモデルケースに、自分好みのアイデアに対する他の学生たちの意見や要望を聞き取り、デザインにフィードバックさせながら研究を進めていた。この主観を客観に展開するデザインプロセスが素晴らしい。その結果、1200mmの合板によって、個人の専用スペースを規定すると同時に、机にも棚にもなるコの字型の什器の自由なレイアウトと固定を行うという、画期的なデザインを創出している。当作品は、安価で入手が容易な材料と、簡便な構造で作られており、実現性も高い研究だ。

教授・安次富 隆

  • 作品名
    自分にとって最適なデザイン環境をつくるための什器の提案, -Design Base-
  • 作家名
    星野 弥生
  • 作品情報
    技法・素材:木材
    作品形態:家具
    サイズ:Desk H720×W930×D250mm、Base H30×W1200×D1200mm
  • 学科・専攻・コース