のようなもの
米山 千晶
担当教員によるコメント
やわらかなイメージのこの作品は、家族と過ごした幸せな記憶から生まれたとのこと。主観を客観的に伝える表現手段として、テキスタイルデザインは最適だと感じる作品ではなかろうか。1枚の絵をリピートさせることで、その世界観が空間に広がり人を包み込む。立体に変容させることで更に広がりを見せ、触覚をも刺激する。視覚情報に共感を求めることが多い現代において、テキスタイルという量感と質感が加わることで、鑑賞者との距離を近づけることができる。海の生物そのものではなく幸せな記憶を表すための色選びや、多くの版を駆使し複雑に見せる工夫が施されていることも評価のポイントである。この作品の前に立った時、人はあたたかく優しい気持ちになるであろう。
講師・辛島 綾
- 作品名のようなもの
- 作家名米山 千晶
- 作品情報素材:綿 、ポリエステル 、顔料 、染料 、ウレタン
技法:シルクスクリーンプリント 、熱転写プリント 、ボンディング 、ステッチ
サイズ:H2500×W3200×D2500mm(1点) - 学科・専攻・コース
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