卒業制作優秀作品集2022
環境デザイン学科
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- 小見山 尚
BB LAMP
ペンダントライト・スタンドライト
素材・技法:真竹、アルミ板、樹脂、コード/技法=3Dプリンター
サイズ:H105×W100×D100mm
コンセプトは『静から動へ』。丸竹から生まれた触れるペンダントライト。竹の昔ながらの和や静のイメージを払拭し、よりカジュアルなどんな場面でも使用できる丸竹の照明を目指した。丸竹には割裂性と言われる通常そのまま使用すると縦方向の繊維に沿って割れてしまうという特性がある。それを防ぐ方法の一つにあえて初めから一箇所に割れ目をいれるという手法がある。この割れ目を利用し、角度の変えて照らす方向を自由にすることができるギミックがこの作品の大きな特徴である。また、このスリッドは竹一つ一つ異なるため、工業製品にない経年変化や個性を感じることができる照明になっている。
担当教員によるコメント
備蓄資源として日本の工芸品から様々な用途に応用される「竹」を大学敷地内で生息する素材としてリサーチし検討途上においては自ら伐採・収穫を学内で行い素材の乾燥過程でおこる変形や割れ、製作上の加工や仕上げのモックアップのトライエラーを繰り返した成果となっている。
シンプルな円筒の1つのスリットを利用し、光の配光のバリエーションとハンギングされた姿のデザインを両立させている。発光球体を回転機構に利用した仕組みがユニークで球体も3Dプリンターを駆使した検討により光の質や表情の検証を経たものである。
照明器具として装飾性がデザインされたものではなく、光と人の関係性に配慮しペンダントからスタンドへの応用展開が意欲的検討された秀作である。
非常勤講師・内原 智史