SHUWA

伊藤 光

作者によるコメント

“ 令和の時代、第三の言語として「SHUWA」が浸透中 ”
SHUWAは声を出さなくても会話ができる、第三の言語であり、誰でも使って良いのです。デザインの力で手話との距離が近づき、気軽に使える様になればと思い、制作しました。従来の手話の教材は不自然な3D、無駄な構図、グレー基調のシンプルな色彩が課題でした。そこでその逆、ポップで無駄を省いた2Dグラフィックで、カラフルな色彩「SHUWA」を制作することにしました。制作をするにあたり、実際に福祉ケアセンターの手話サークルで日頃から手話を利用してる方々と対談したりしました。実際に制作したデザインで会話できたことは私にとって、とても大きな経験になりました。

担当教員によるコメント

コロナ禍において聴覚を主としたコミュニケーションに希薄さを感じた伊藤光は、新たな言語の可能性として「手話」に着目した。視覚のみで伝わる手話は距離の束縛が言語よりも少なくより現在に適していると捉えた。
伊藤は手話に関する緻密なリサーチを行い、この柔軟なコミュニケーションが分け隔てなく、なぜもっと多くの人に使用されないのかという疑問を抱き、若い層をはじめとしてより着目してもらえるようポップで明快にヴィジュアライズし、SNSを取り込んだメディアへ展開させている。
人々の垣根をなくし、ソーシャルディスタンスや国境すらも越えていく、新たなコミュニケーションのあり方の提案として、手話のイメージを一変させる明快なメッセージとなった。

准教授・加藤 勝也

作品動画