サカナノミイラカン

山田 陽菜

作者によるコメント

「サカナノミイラカン」は、古代エジプトの棺をテーマにした缶詰のブランドです。
長期保存が可能な「缶詰」と、何千年もの間保存されてきたミイラや棺をなぞらえて、備蓄も楽しめる新しい缶詰をデザインしました。
古代エジプトでは、死者は死後の世界で新たな人生を歩むと考えられていました。これから缶詰として新たな人生を歩む魚たちを、煌びやかな棺で送り出したい。そんな気持ちで制作しました。

担当教員によるコメント

デザインは、モノのカタチが現れる前の制作者の悩みが多いほど、深くて味わいのある面白い作品ができるものです。山田さんの卒業制作は、クリエイティブの森に迷い込んだようにあちこち迷い考え、自分を見つめ直し、糸口を発見し創作しました。「自分が好きな世界で、多くの人も必要なもの」の共通項探しを基本とし、災害の多い日本の社会を見つめ直し、課題発見しテーマにしたのが「長期保存ができる食品缶詰の新しいパッケージデザインの提案」です。無機質で機能だけの保存缶を、長期保存とイメージが重なる古代エジプトイメージの要素を用いるアイデアは、自由で豊かな発想です。ユーモアがあって面白く、機能用途と美的価値のバランスを、うまく統合させた優れた作品となりました。

非常勤講師・加藤 芳夫

  • 作品名
    サカナノミイラカン
  • 作家名
    山田 陽菜
  • 作品情報
    パッケージデザイン
    技法・素材:Illustrator、Photoshop、Adobe Fresco、インレタシート、ラベルシール、紙
    サイズ:缶詰=変形(28点)/ポスター=H670×W320mm (6点)/ショッパー=H350×W200×D100mm(1点)
  • 学科・専攻・コース