Animacy of still lifes
岩瀬 太佑
作者によるコメント
この作品は無機物に生物的な動きを与えることで生命の生々しさを際立たせて表現できるのではないかというテーマをもとに作成したコマ撮りアニメーションの作品集です。
巾着や鉛筆削り等、身の回りにあるものをモチーフとし、5つの映像を制作しました。
まるでそういう生き物が本当にいるかのような動物らしい動きを表現できるようにSE、細かい動きにまで、こだわって制作しました。
担当教員によるコメント
動きにおける”Animacy”(有生性:生物らしさ)をテーマとしたアニメーション作品。いわゆる「活き活きとした/躍動的な動き」はアニメーション表現において普遍的に追求される、ある種お決まりの目標ではあるのだが、この作品は、単なる「活き活き」を超えた、ある種の「生々しさ」を感じてしまうような独自の地点にまで到達しているのではないかと思えた。「捕食」「孵化」など、生物の最も「生(ナマ)」な行為を観察することで、そこに潜む動きの細部と本質を高い解像度で捉え、高精度なコマ撮りアニメーションとして定着させた。
1年間、ほぼ同じアニメーションを何度も何度もつくり直し、その試行錯誤の中で、彼独自の観察眼とスキルを徐々に蓄積していった。その粘り強さが印象的だった。
教授・中村 勇吾
- 作品名Animacy of still lifes
- 作家名岩瀬 太佑
- 作品情報映像
技法・素材:Dragonframe4、After Effects、プロジェクター
サイズ:H1829×W2438mm(1点) - 学科・専攻・コース
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