卒業制作優秀作品集2022
統合デザイン学科

北野 歩実

XXXXX

シルクスクリーン
技法・素材:紙、シルクスクリーン
サイズ:H4000×W1030mm(1点)、H4000×W600mm(1点)、H3060×W4000mm(1点)、H1030×W4000mm(1点)、H10390×W700mm(3点)

「集積」をテーマに、人が一度は見たことのあるモノを選び、モノが持つ質感、奥行き、色全てを排除した作品。シルクスクリーンで刷り、インクを重ねることによって、物理的な厚さができ、重なりや、重なることによって生じる隙間の美しさをより感じてもらえるようにした。

担当教員によるコメント

「美しい追求のデザイン」。北野はつきつめる。どうしてそこまでやるの?と聞いたら「中途半端が嫌いだから」だって。
かっこいいなあ。最初、大判出力をしたらフラットで面白くないというので、シルクスクリーンで重ねた部分に質感があるフィジカルな表現はどうか?とコメントしたら試行錯誤ののち、仕上げてきた。アグレッシブだ。普通はいろいろ考えた末、予算とか時間とか言い訳をどっさり携えてやらないのに北野は必ずやってくる。やって北野!やるだけじゃなく、クオリティーと密度をあげて豪速球を投げ返してくる。イチローとキャッチボールをするとグローブをしていても手がめちゃ痛いらしいがそんな返しをしてくるのが北野だ。ZINEもつくり、シルクスクリーンの版を荒廃した壁にたてかけて撮影。
インクを盛っている写真も証拠写真のようにザクザクとレイアウトする。北野にとって制作プロセスも大切な作品の一部だ。
表紙も当然のようにシルクスクリーンだ。オンスクリーンの作品が普通になっている中、視覚的にも手触りを誰よりも意識した。
その徹底さでウォーホルと肩を並べたんじゃないだろうか。単にスケールが大きいだけではなく、大胆さと繊細さを両立させることに成功している。北野の思考の密度と徹底さがよくでた卒制になった。INTEGRATED SILVER受賞、おめでとう。
2位ではあるが北野は追うほうが好きかもしれない。気がつくと目標を変更し、別のところを疾走しているタイプだ。
東京芸大大学院でもデザインを造形美だけではなく、機能美として捉えてさらに研究をすすめてほしい。ありがとう。
その背中は後輩にすごい影響をあたえた。

教授・佐野 研二郎、非常勤講師・榮 良太、非常勤講師・小杉 幸一

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