長谷川 美紀

作者によるコメント

こだわり
なめらかなグラデーションを描写する為にキャンバスの素材や画材を研究した。
微細なグラデーションの描写にはキャンバスを平滑にする必要があると考えて、木の板のやすりがけ・下地塗りを繰り返した。
様々な画材を経て油彩に決定した後も、オイルについて調べ、絵具をなめらかにしながら油彩特有のツヤを抑えすりガラスを表現できるよう調整した。
写真を参考にする際は、撮影した動画を切り取り別の瞬間を並べることで、移り変わる光を描く事を意識した。

苦労した箇所
油絵の知識が乏しく、理想的なグラデーションを表現するのに時間がかかった。
絵を壁に埋め込む事で、抽象化した窓を表現したいと考えたが、そのための壁の設計や設営がとても大変だった。

担当教員によるコメント

大学の教室のすりガラスに映り込んだぼやけた木の影を描写した作品は窓枠がその画角を表し、空気の層を見ているような感じがします。焦点をどこに当てて良いかわからないようなモネの作品を見ているような不思議な感覚を覚えます。

教授・深澤 直人、教授・長崎 綱雄

  • 作品名
  • 作家名
    長谷川 美紀
  • 作品情報
    油彩
    技法・素材:油彩、パステル、アクリルガッシュ、ジェッソ、合板
    サイズ:H855xW750mm(5点)
  • 学科・専攻・コース