吠える山

犬和紙

作者によるコメント

オオカミになりたくてオオカミを描いています。
今までいろいろなオオカミ作品を描いてきて、一番自分らしく楽しく描けると感じた桜島×オオカミを卒制のモチーフとして選びました。このモチーフの第一号の作品は、高校生の時に描きました。それから同じモチーフで何枚も描いてきましたが、今回の作品はその集大成になったのではないかと思っています。
第一号の桜島オオカミの作品で面接に挑み、最後にこの作品で大学生活を締めくくれて良かったです。

担当教員によるコメント

作者はオオカミになりたくて、ずっとオオカミを描いている。オオカミに対しての愛が大きい。
桜島の噴火の全てにオオカミが描かれているが、こんなに上手くオオカミを風景画にはめ込めるものだと感心する。
単純な構成で桜島と噴火炎、水面下を縦構図で描いているが、どこの部分もオオカミ型で形成されているのに、質感が違うのが興味深い。絵として見ているうちにオオカミが見えてくる。とても力がある作家なのだと思う。桜島の山の実在感は作者が幾重にも観察した事を物語り、水面下のオオカミの毛並みなど、表現巧みで魅力的だ。絵してとても強い印象で、これからもオオカミを追求してほしいと思う。

教授・宮 いつき

  • 作品名
    吠える山
  • 作家名
    犬和紙
  • 作品情報
    技法・素材:岩絵具、水干絵具、火山灰(桜島)、銀泥、雲肌麻紙
    サイズ:H3000×W1900mm
  • 学科・専攻・コース