入学試験問題・「実技」参考作品集 2000





 

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美術学部 グラフィックデザイン学科


平成12年度入学試験

入学定員―177名

入学試験科目・配点・日程

2月7日(月)
 鉛筆デッサン(100点)―10:00〜16:10
 (12:30〜13:40は昼休み時間)
2月8日(火)
 色彩構成(100点)―10:00〜16:10
 (12:30〜13:40は昼休み時間)
2月10日(木)
 国 語(100点)―10:00〜11:30
 外国語(100点)―12:00〜13:00


実技問題

鉛筆デッサン(5時間)
 「二人の両手」を想定して描きなさい。
 鏡は、補助用具であること。
 画面は縦位置であること。
使用紙:クレセントボード310・B3

色彩構成(5時間)
 花という漢字と円を使って、花のイメージを色彩構成しなさい。
注意
1、画面はB3ボード全面とする。縦位置で使用。
2、漢字「花」は1個とし、文字のデザインは自由。ただし花と読めること。
3、円の数は自由。花の文字や円は他の円と重なったり、画面からはみ出してもよい。
4、色彩は自由だが、平塗りとする。
5、画面はすべて塗ること(白は白く塗る)。
使用紙:クレセントボード215・B3


実技問題出題のねらい・意図

鉛筆デッサン
 出題のねらいは、デザイナーとしてヴィジュアルコミュニケーションするのに必要なデッサン力を求めています。それには、創作の原点ともなる日常の観察、そこから生まれる発見、考え、ひらめきなどが引き出せるよう想定デッサン問題にしてあります。過去に出題された1「あやとりをする手」2「ピンポン玉を2個持つ自画像」3「美しいポーズの両手」4「人体」5「両手で鳥を持っているポーズ」6「両手と白い一枚の紙との美しい関係」7「二人の両手」と解るよう特別なものではなく日常の生活の観察からうかがえる想定デッサンとして意図されています。

色彩構成
 出題に対する、発想力、造形の工夫、センスを見ます。具体的には、伝えたい意味内容を必要最小限の色と形に美しく整理できるかどうかを見ます。
 過去の受験者の大半の作品では(合格者も含め)構成が未整理で、画面全体にムダな色と形に満ちていて、出題者の意図をほとんど理解できていないのはとても残念です。また昨年はかなりの人が課題違反をして大きく減点されましたのでよく注意してください。
 出題テーマにふさわしい「美しい配色」は最も重要なポイントです。本年度の「花」のテーマであれば甘く香るような色の組み合わせが求められますが、前もって使う色を決めてくるようでは出題に対応できないでしょう。過去の合格者とよく似た表現も減点されやすいので気を付けてください。昨年までのこの覧の文章もよく読んで、出題者の意図を正しく理解した上で、日頃の学習にあたってください。


実技問題採点のポイント

鉛筆デッサン
理解力=問題の把握・理解が正しいか。
発想力=課題を造形化するアイディアが優れているか。
描写力=構図、形、動き、光、量感など描写することに必要な技術が優れているか。
個性=デッサンからうかがえる品格、感性に優れているか。

色彩構成
理解力=問題の把握・理解が正しいか。
発想力=課題を造形化するアイディアが優れているか。
構成力=アイディアを明快でムダのない平面表現に美しく整理できているか。
完成度=手仕事としての仕上げが優れているか。
個性=色感・品格・感性などが優れているか。