入学試験問題・「実技」参考作品集 2000




サイコロ
 1年間、365日。私は毎日見えないサイコロによって動かされている。うれしい日もあれば、悲しい日もあるように、サイコロをふって出た目がうれしかったり、悲しかったり。
 サイコロは対をなす面を足し算すると、どれも7になる。1つの面が悲しさだとして、対の面をうれしさだとする。サイコロをふればどちらかがでる。悲しさの目がでても、いつかうれしさの目が出る。かならず中和される。そうして、メリハリのある1年を過していくのだ。
 対をなす面同士を7の数字でつなげ、中和を表す。トレーシングペーパーの貼ってある部分は見えないサイコロの目を表現した。色はそれぞれ補色同士にした。これはうれしさの要素と悲しさの要素をあらわしたかったた
めだ。
 わたしは1年間、見えないサイコロをふって生きている。


四季おりおりの本
 春の本をひらくと、ほら、お花や杉の木から黄色い花粉が!夏の本はかゆーい蚊とくさい蚊取り線香のにおい。秋の本は、あの元気いっぱいたくさんの虫たち。冬はびゅうびゅう冷たい
北風。
 この1年間が詰まった「四季おりおりの本」、お子様へのおみやげなどに、おひとついかがですか?

 

 

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美術学部 情報デザイン学科


平成12年度入学試験(一般入学試験)

入学定員―80名

入学試験科目・配点・日程

2月9日(水)
 鉛筆デッサン(100点)―10:00〜13:00
2月10日(木)
 国 語(100点)―10:00〜11:30
 外国語(100点)―12:00〜13:00
2月11日(金)
 デザイン(100点)―10:00〜16:10
 (12:30〜13:40は昼休み時間)


実技問題

鉛筆デッサン(3時間)
 自分の両手を、与えられた用紙に鉛筆でデッサンしなさい。両手が作る形は自由とする。
 用紙は横使いとし、記名票が右上にくるように制作すること。
使用紙:クレセントボード・A3

デザイン(5時間)
問題1
 あなたがもっている「1年間」のイメージを表現した作品を制作しなさい。配布された材料を用いて、台紙の上に作ること。

 

配布材料
イラストレーションボード(台紙用、630mm×450mm、1枚)
色紙(60色、一式)
トレーシングペーパ(厚口、A3、1枚)
ケント紙(白、A3、1枚)
スティックのり、1個
セロハンテープ、1個
上質紙(下書き用、A3、2枚)
白ボール紙(カッター用下敷き カッター使用時には、机を傷つけな
いように必ず下敷きを使うこと)
 (台紙は必ず使用し、それ以外は必要な材料を使いなさい。材料は切る
曲げるなど自由に扱ってよい。)

問題2
 問題1で制作した作品の内容や構成を200字程度の文章で説明しなさい。原稿用紙の第1行目にその作品の題名も記入すること。ただし、あなたの氏名および本入学試験の受験番号を原稿用紙に記入してはいけない。
用紙
原稿用紙1枚(400字詰め)

 
実技問題出題のねらい・意図

鉛筆デッサン
 「鉛筆デッサン」試験のねらいは描写力をみることである。今年度は、見ながら描くことができる対象と、描いているときには見ることのできない対象の、それぞれを正確に捉え、両者をひとつのデッサン作品として表現することを課題とした。

デザイン
 「デザイン」試験のねらいは、与えられたテーマに関する物語構成力とその視覚的な表現力をみることである。今年度は、受験生各自がもっている「一年間」のイメージを表現する作品制作を課題とした。また、その作品の内容の組み立てや、表現の組み立てについて説明する文章表現課題も加えた。


実技問題採点のポイント

鉛筆デッサン
 基本的な描写力の有無、
 両手がつくる形をバランスよく構成する力、
 デッサン画面の構成力、
 などの作品表現力を総合的に評価した。

デザイン
 指定されたテーマに関する自分自身のイメージを自分で把握できるか、
 そのイメージを独自の表現対象として捉え、作品として組み立てることができるか、
 イメージを与えられた材料によって制作時間内に具体的に表現できるか、
 自分のもっているイメージの構成体として表現を吟味できるか、
 他者が読み取り、解釈するものとしてその表現を吟味できるか、
 自分が行った視覚表現を自分で(文章によって)説明できるか、
 などを総合的に評価した。


平成12年度入学試験
 (大学入試センター試験利用入学試験)

情報デザインの一般入試(センター試験を利用しない試験)にも出願している者は「デザイン」の得点が移行される。なお、「デザイン」は同一問題であり共通である。


A方式

入学定員ー20名

大学入試センター試験科目

外国語(100点満点に換算) 
 英語、ドイツ語、フランス語のうち1科目選択
国語(100点) 
 国語 I 、国語 I ・国語 II のうち1科目選択 (近代以降の文章)

本学での個別学力検査

2月10日(木)
 論 文(100点)―14:10〜15:40
2月11日(金)
 デザイン(100点)―10:00〜16:10(12:30〜13:40は昼休み時間)

論文(90分)
 以下の6つのタイトルから一つを選び、そのタイトルで800字程度の論文を書きなさい。原稿用紙の所定の欄に、選択したタイトルを記入すること。
 1.情報と創造 2.情報化と感性 3.価値観の統合 4.素材と芸術
 5.技術と芸術 6.情報と生態系


論文出題のねらい・意図

 言語表現は自己の思考や概念を対象化し、外在化するためのもっとも基本的な方法である。多様な情報を組み立て、構造化し、編集し、統合してゆくという情報デザインの領域においても言語表現は重要な要素となる。ここでは与えられたテ−マに基づいて、いかにして自己の想像力、企画力、読解力、発想力、独創力を生かし、的確な文章構成が、決められた時間の中で実現できるかを課題とした。


論文採点のポイント

 論理の明確さ、独自の視点、表現の多彩さ、対象の観察力、テ−マの把握能力などを評価した。


B方式

入学定員20名

大学入試センター試験科目

外国語(100点満点に換算) 
 英語、ドイツ語、フランス語のうち1科目選択
国語(100点)
 国語 I 、国語 I ・国語 II のうち1科目選択 (近代以降の文章)
数学(100点)
 数学 I 、数学 I ・数学Aのうち1科目選択

本学での個別学力検査
2月11日(金)
 デザイン(100点)―10:00〜16:10(12:30〜13:40は昼休み時間)