入学定員―80名(情報芸術コース40名、情報デザインコース40名)

入学試験科目・配点・日程
 2月9日(日)

  鉛筆デッサン(100点)―10:00〜13:00
 2月10日(月)
  国 語(100点)―10:00〜11:30
  外国語(100点)―12:00〜13:00
 2月11日(火)
  デザイン(100点)―10:00〜16:10
  (12:30〜13:40は昼休み時間)

鉛筆デッサン(3時間)
 次の場面を想定し、解答用紙に鉛筆で写実的に表現しなさい。
場面:平面の上に積み上げられた3つの立方体のうちから、ひとつの立方体を取り上げている手。
 ・立方体はすべて同じ大きさで、一辺がおよそ8センチメートルとする。
 ・立方体の材質は自由。3つの立方体とも同じ材質とする。
 ・解答用紙は横位置に使用すること。
使用紙:BBケント・A3

デザイン(5時間)
問題
 あなたが電車の切符を自動販売機で購入する場面を想定し、そこであなたが出会う情報、発する情報、受け取る情報を抽出し、与えられた材料を使って表現しなさい。
 問1. あなたが抽出した情報を箇条書きにしなさい。(用紙Aを使用)
 問2. 箇条書きにした項目をもとに、情報の流れを言葉と記号を使って図解しなさい。(用紙Bの上半分を使用)
 問3. 図解表現のもとに、切符を購入する場面でやり取りされる情報の種類や流れ、言葉を使わず、形と色彩を用いて視覚的かつ美的に平面構成しなさい。(用紙Bの下半分を使用)

各問の評価ポイント
 問1. 観察力、記述力
 問2. 理解力、分析力
 問3. 構成力、発想力、独創力

配布物
 1. 用紙A(解答用)A4サイズ(縦297mm、横210mm)のレポート用紙
 2. 用紙B(解答用)A2サイズ(縦594mm、横420mm)の白ケントボード1枚
 3. 用紙C(下書き、表現用)A3サイズ(縦297mm、横420mm)の白紙2枚
 4. 色紙一式
 5. 糊1個
 6. 黒サインペン1本
 7. ナイフの下敷き用ボール紙

条件
 解答は、別紙「解答用紙の使い方」の図のように配置すること。
 配付物は自由に使ってよい。

注意
 試験終了後、作品は係員によって積み重ねて回収されます。貼ったものが剥がれないように、糊でしっかりと固定してください。

解答用紙の使い方
・用紙Aは縦位置に使用し、指定の位置に受験番号と氏名を記入すること。
・用紙Aは、用紙Bの左上に、図のように糊付けすること。
・用紙Bは縦位置に使用し、上半分に問2の解答、下半分に問3の解答を表現すること。

鉛筆デッサン
 今回の構想デッサンのモチーフは、有機的で複雑な形態の「手」と幾何学的で単純な「立方体」の組み合わせです。明確な条件のもとで、計画的、写実的な表現能力を評価します。したがって、遠近法や透視図法、手の骨格や構造、機能などについての知識が表現の手助けになります。さらにその知識を表現に活かす為に、各要素の空間配置、画面構成、光や影についての表現力も必要です。

デザイン
 今回の問題は3段階で構成されています。まず知覚や体験から情報を抽出し、リストアップするプロセス。次にこれらの項目群に視点や価値を設定することで構造を与え、それを図に表現することで可視化するプロセス。そしてそこからある種のルールを発射台として情報と形態や色彩を結びつけ、最終的には美的でインパクトのある作品に飛躍させるプロセスです。私たちが期待しているのは、前半の論理的な思考(帰納的推論)だけでも後半の表現力や発想力だけでもなく、論理思考から表現への飛躍までを一貫して実践できる創造的な人材です。

鉛筆デッサン
空間表現力:各要素の位置関係と遠近感の整合性がとれているか(同じ空間に存在しているか、手で立方体をつかんでいるか)
描写力:立体感、質感を表現できているか(有機的なものと無機的なものの対比、スケール感に工夫があるか)
構成力:構図、緊張感、力強さが表現されているか(魅力的な画面構成か)

デザイン
 今回から問題の中に評価ポイントを明記しました。美術大学である以上、問3の作品性(表現力、審美性)を重視していますが、それが問1、問2で問われる観察力や分析力と不可分のものになっていることが重要です。切符を購入するプロセスを論理的に導き出してダイヤグラム(図解)にまとめるところまでの論理的プロセスを効率的に行い、最後の表現に充てる時間をどれだけ取れるかがポイントとなります。

 一般入学試験に出願している者は「デザイン」の得点が移行される。なお、「デザイン」は同一問題であり共通である。

入学定員―40名(情報芸術コース20名、情報デザインコース20名)

大学入試センター試験科目
 外国語(100点満点に換算) 
  英、独、仏、中、韓のうち1科目選択
 国 語(100点)
  国I、国I・国IIのうち1科目選択(近代以降の文章)

選 択
 地理歴史(100点)
  世A、世B、日A、日B、地理A、地理B
 公 民(100点)
  現社、倫、政経
 数 学(100点)
  数I、数I・数A、数II、数II・数B、工、簿、情報
 理 科(100点)
  総理、物A、物B、化A、化B、生A、生B、地学A、地学B
※地理歴史、公民、数学、理科の教科の中から1科目選択(2科目以上受験した場合は得点の高い1科目を評価する)

本学での個別学力検査
 2月11日(火)

  デザイン(100点)―10:00〜16:10
  (12:30〜13:40は昼休み時間)

 情報デザイン学科では、従来の美術系志願者に期待される美的表現能力にとどまらず、広く理系・文系の優れた才能によって、新しい分野を複合的に切り拓いていくことができる人材を求めています。大学入試センター試験利用の科目は、情報デザインの学習おいて基礎となるコミュニケーション能力をみる外国語と国語を必須としながら、もう1科目の選択肢は幅広く設定しています。受験生各自の得意とする科目を生かし、情報デザイン領域に多面的な価値を与えることのできる人材の入学を期待しています。