生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻
平成16年度入学試験(一般入学試験)

入学定員―25名

入学試験科目・配点・日程
 2月10日(火)

  国 語(100点)―10:00〜11:30
  外国語(100点)―12:00〜13:00
 2月12日(木)
  デザイン(150点)―10:00〜13:00
 2月13日(金)
  鉛筆デッサン(150点)―10:00〜13:00

実技問題

デザイン(3時間)
 与えられた材料を応用して、新しい道具を創造し、黒鉛筆を使用して、スケッチで表現しなさい。
 尚、道具の特徴となる部分を色鉛筆を使用して表現しなさい。(色数は自由です)

使用紙:イラストボード・白・A3

鉛筆デッサン(3時間)
 与えられたモチーフを鉛筆デッサンしなさい。

使用紙:イラストボード・白・B3

実技問題出題のねらい・意図

デザイン
 モチーフ(今年度は黄色のゴム風船)を応用し、独創的で新しい道具を考える力や、その考えを表現する力があるかを見るのがねらいだ。
 人類は古代からさまざまな道具を創造してきた。石や骨を見て、硬い木の実を割る道具や狩猟道具を創造した発想力が、現在の繁栄をもたらしたとも言える。プロダクトデザインは、この人類の道具史の延長線上にある。モチーフを見てイメージを膨らませ、私たちの生活に役立つ道具を発想できる能力は、プロダクトデザインを学ぶために不可欠である。独創的で新しい道具を考える力をつけるためには、普段から「こんな道具があったら」というような問題意識や、色々な道具の形や構造、仕組みを観察することが大切だろう。

鉛筆デッサン
 モチーフの形や構造を正確に描けるか、色や材質感が表現できるかといった最低限の資質を見るのがねらいだ。異なる形や素材の部品の組み合わせで出来たプロダクトをモチーフに選んでいる理由もそこにある。
 普段からさまざまなプロダクトの形や構造をよく観察し、正確に描けるようにすることや、さまざまな色や材質を黒鉛筆だけで表現する技術を磨くと良いだろう。形や構造を正確に描き、柔らかい物は柔らかく、硬い物は硬く、白い物は白く、黒い物は黒く見えるように描くことができれば、それほど難しい課題ではないはずだ。

実技問題採点のポイント

デザイン
 発想の独創性や有用性に重きをおいて採点している。どんなに巧く描けていても、既存の道具と形も仕組みも目的も同じ作品の評価は低い。なかでも過去の参考作品のコピーとしか思えない作品は論外だ。その一方で、実際にそのような道具を作ることが可能なのかという実現性については、入学後に学ぶべき課題のため、減点の対象となることはほとんど無い。また、色鉛筆の使い方も含めて、このような描き方が良いという基準もない。提案する内容によって、効果的な表現方法は千差万別だからだ。過去の参考作品の表層的な印象に囚われることなく、自分の考えを絵や図によって効果的に伝える独自の方法を研究して欲しい。

鉛筆デッサン
 まず、モチーフの正確な形や構造が描けているかが重要な採点のポイントとなっている。次に色や材質感の表現ができているかを見ている。形が不正確では、いくら色や材質感を描いても無意味である。3時間という試験時間を考慮し、複雑な形をしたプロダクトはモチーフに選んでいないが、形が不正確なまま、乱暴に鉛筆を黒々と塗り込んでいる作品が時々見られる。高度な芸術性や描き込みの多さが求められているのではないことを理解し、正確に形や構造が描けているか冷静に確認しながら全体的にバランス良く仕上げて欲しい。

平成16年度入学試験(大学入試センター試験利用入学試験)

 「デザイン」「鉛筆デッサン」は一般入学試験と同一問題で共通ですが、得点は一般入学試験と異なった配点で評価されます。

入学定員―5名

大学入試センター試験科目
 外国語(100点満点に換算)
  英、独、仏のうち1科目選択
 国 語(100点)
  国 I 、国 I ・国 II のうち1科目選択(近代以降の文章)

本学での個別学力検査
 2月12日(木)

  デザイン(100点)―10:00〜13:00
 2月13日(金)
  鉛筆デッサン(100点)―10:00〜13:00