TAMABI NEWS 77号(映像特集)|多摩美術大学
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12日本赤十字社と本学は、2011年から6年にわたって産学共同研究を進めてきた背景から、児童養護施設「赤十字子供の家(日本赤十字社東京都支部運営、武蔵野市)」が施設の老朽化に伴う建て替え工事を行うにあたり、2年前より共同で『赤十字子供の家プロジェクト』を始動。インテリア部分を環境デザイン・湯澤幸子准教授(推進リーダー)、園庭や沿道部分を同・吉村純一教授と学生たち、他テキスタイルデザイン・髙橋正教授、グラフィックデザイン・山形季央教授、同・佐賀一郎准教授と、計3学科・専攻の教員が中心となって提案しました。2月1日に竣工し、既に新たな生活がスタートしています。今回のプロジェクトは、単独の学科ではなく複数の学科を横断したことで、異なる高い専門性を組み合わせて大きな成果を出すことができました。多摩美術大学 卒業制作展2018 社会との繋がりを強く意識し、学生たちが主体的に企画運営を行う卒業制作展が、今年も都心部を中心に30を超える場で開催されました。その一部がWebでご覧いただけます。海外ブランドで学生作品がアジア唯一の商品化 スウェーデンのインテリアファブリクスブランドSvenskt Tennが主催する“Ten Textile Talents”に、18年テキスタイルデザイン卒業・宇都宮琴音さん(実施時4年)と18年大学院テキスタイルデザイン修了・鵜戸春花さん(実施時大学院2年)が参加しました。本企画には、世界から5大学、アジアからは唯一本学が招かれ、各大学2名ずつが参加。本学の2名を含む3名の作品が選ばれ、ファブリックやソファなどに商品化されました。景観デザインを提唱、民家リノベーション18年環境デザイン卒業・矢野香澄さんが、卒業制作として丘陵地の自然と調和する景観デザイン『やとみちプロジェクト』を提唱し、同級生や後輩、工芸学科の学生と共に谷戸(やと)の民家を約1年かけてリノベーション。昨年2月に「第3回 横須賀まちづくりコンペ」で優勝したことから発足したもので、NHKや東京新聞など、多数のメディアで紹介されました。昭和大学スクールバスを両学生がデザイン昭和大学と本学グラフィックデザインの学生コラボにより、昭和大学横浜キャンパス(横浜市緑区)で運行されているスクールバスのラッピングデザインが完成しました。これは、2016年10月に締結された両校の連携活動の一環として行われたもの。3月28日には本学を巣立ち、各分野の第一線で活躍中のアーティストによるグループ展「E.O展」が、4月4日〜10日、日本橋三越本店で開催されました。第二回となる本展には、俳優・映画監督の竹中直人さん(グラフィックデザイン客員教授│P7参照)や漫画家のしりあがり寿さん、アニメーション作家の加藤久仁生さん(グラフィックデザイン客員教授│P3参照)ほか、統合デザイン・深澤直人教授、同・永井一史教授、同・佐野研二郎教授、須田悦弘さん(彫刻客員教授)など、画家だけでなく俳優や漫画家、デザイナーなど、世代もジャンルも超えた幅広い顔ぶれが出品。他にはないラインアップに、多摩美らしい自由な世界が広がる展覧会となりました。実は、本展を担当した日本橋三越本店の石川嵩紘さんも、本学の出身。「反響が大きく、展示販売の方も上々でした」。本展の名前の由来は八王子キャンパス学食の「イイオ食堂」。オアシス的存在であるその名にふさわしく、7日に行われたギャラリートークには出品作家や多くの大学関係者が集まり、学生時代やイイオ食堂の思い出話に尽きることなく花を咲かせました。本展幹事の一人である統合デザイン・大場再生教授は、「時代が変わっても、人の出会いは大切なことです。本展を通して先輩と後輩が出会い、よりつながりが強まっていくよう願っています」と、次なる展開に期待を寄せました。完成披露会が行われ、昭和大学保健医療学部生と下司映一学部長から、本学の学生と教員に感謝状が贈られました。今回新たに誕生したデザインは、グラフィックデザイン4年(実施時3年)・藤井南さんの「まごころ号」と同・山形理美子さん「せせらぎ号」の2台。同・守谷槙さんが時刻表のデザインを担当しました。八王子キャンパスにセブン-イレブンがオープン4月4日、八王子キャンパスのグリーンホール棟内にセブン-イレブン多摩美術大学店がオープン。映画の前売券や各種スポーツ観戦・イベントなどのチケット購入、セブンスポットの無料Wi-Fi、ATMも利用できます。平日、土曜ともに8:00〜20:00まで営業。新入生向けにOG・OBがトークセッションを開催入学時のオリエンテーションで毎年開催される「OG・OBとのTalk Session」。今回はハイパーニットクリエイターの力石咲さん(04年情報デザイン卒業)、着物とオブジェアーティストの重宗玉緒さん(06年テキスタイルデザイン卒業)、劇場アニメーション『この世界の片隅に』で演出助手を務めた三宅寛治さん(06年油画卒業)の3名が招かれ、世界を舞台に活躍する先輩の話に、新入生は熱心に耳を傾けました。木嶋教授の作品の前で談笑する大場教授と永井教授 トピックス日本赤十字社との共同研究3学科連携で大きな成果三越本店で卒業生24名のグループ展「E.O展」開催

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