TAMABI NEWS 86号(2020年度受賞ラッシュ特集)|多摩美術大学
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コンサルティングIT・エンタテインメントアクセンチュア株式会社=世界51カ国に拠点を持ち、50万5,000人の社員数を誇る世界最大級の総合コンサルティング会社。世界中の企業の総収益ランキング「フォーチュン・グローバル500」の上位100企業のうち91社が同社のクライアント。多摩美出身者は、ビジネスの最前線からどのような評価を受けているのか。また、その卒業生たちは多摩美での4年間の学びを、ビジネスの現場でどう生かし、活躍しているのか。さまざまな業界で活躍する企業人たちに、いま多摩美に求められる期待と実績について伺いました。さらに詳しい内容や、その他の企業情報はWebでご覧になれます。株式会社サイバード=「IT×エンタテインメント」をベースに、全世界で累計会員数3,000万人を超える女性向け恋愛ゲーム『イケメンシリーズ』をはじめ、ゲーム/コンテンツ事業など、国内外へ幅広く展開。また、Voice UI市場にもパイオニアとしていち早く参入し、Amazon Alexaスキル開発エージェンシーにも認定。第5回シニア・マネジャーインタラクティブ本部佐藤 守さんシニア・プリンシパルFjord Visual Design DirectorYoo Taehanさんコーポレート統括本部 戦略統括部コーポレートコミュニケーション部新卒採用責任者川尻 真由香さんグラフィックデザイン統括部上木 舞花さん17年版画卒業11TAMABINEWS多摩美生は感覚値だけで物事を捉えるのではなく、社会への実装を設計できる能力があると感じる 会社説明会を行うため多摩美を訪れた際に、統合デザイン学科の取り組みと、弊社のインタラクティブ事業部の考え方、取り組み姿勢に強い親和性を感じました。その結果、昨年は、4名に内定を承諾いただきました。実際に統合デザイン学科の学生の皆さんとお話をしてみると、単に「面白いアイデアでしょ?」ではなく、着眼点は面白いままプロダクトとして世に出て行くところまでを想像して設計されていました。その思考力や具体的な提案に落とし込む能力は、正直すごいなと感じました。また、弊社は、デザイナー、マーケター、コンサルタント、エンジニアなど多彩な人材が所属していますが、彼らを巻き込んでプロジェクトを推進することが重要です。その点においても、多摩美生の資質に期待するところが大きいです。一芸に秀でる道も、そうした人を取りまとめる道もどちらもプロフェッショナルだと知って目指してほしい 僕は以前、広告代理店でアートディレクターをしていたのですが、今は少し違った立ち位置で仕事をしています。もちろん自分のデザインやアウトプットで世の中にインパクトや感動を与えたいという思いもありますが、自分の資質や長所を生かせるポジションは違うのではないかと。優れた才能を持った人たちと連携し、その人たちの力を視覚的なアプローチで世の中に提示する立場が向いていると考え、現在のポジションに就きました。多摩美に限らず美大の学生の多くはプロフェッショナルを目指していると思いますが、多彩なジャンルの職人が集まって何かを作り上げようとする時、それを取りまとめるのもまた職人だと思うんです。アクセンチュアではよくコラボレーションという言葉を使いますが、力のある人たちが声を掛け合い、助け合いながらプロジェクトを進めるケースが多々あります。個人で何かを成すというより、チームで何かを成す方向へと変わってきています。また、クライアント企業や生活者のニーズも多様化していることから、今後はより能動的な姿勢や社会的なコミュニケーション・スキルが求められると考えています。一芸に秀でるのは素晴らしいことですが、幅広い視野を必要とするクリエイティブの世界もあることを、学生の皆さんにも知っていただけたらと思います。デザインに対する基礎力の高さ、それを業務に応用する柔軟性が多摩美生の魅力 新卒・既卒を含め、多くの多摩美生が弊社で活躍しており、総じて基礎力が高いという印象です。それを業務に応用する柔軟性もあり、就学を通して基礎が確立されていると感じます。また、私が面接を担当し入社に至った方たちに共通していたのは、「学生時代に人と一緒に一つのものを作り上げた経験がある」ということでした。それも、ご自身が主幹となり、周りの人を巻き込みながらチームを推進されていたとのこと。この経験は社会人になっても必ず生きてくると思います。特に弊社はチームで物事を進めることの多い職場環境なので、そういった経験を通して、「自分が作りたいもの」ではなく、「お客様が何を求めているか」というお客様目線の発想で柔軟に仕事をしていただける方が適していますし、弊社を就職先として選んでいただける多摩美の卒業生に期待している点でもあります。「なんでもやりたい」入社1年目から幅広く挑戦できた経験はサイバードならでは 入社当初から「イケメンシリーズ」に携わり、現在は『イケメン戦国◆時をかける恋』という恋愛ゲームのアバター部分の素材制作を担当しています。中学の頃から友だちと一緒にゲーム作りを始め、親にも「将来はゲームを作る人になる」と宣言していました。そんな昔からの夢を実現させることができました。 多摩美を選んだのは、卒業生の作品に大きな感銘を受けたことがきっかけでしたが、版画専攻からゲーム会社に就職する人が意外と多いことを知り、さらに多摩美への思いを強めました。入学後は専攻での授業以外に、時間を見つけては友だちと一緒にゲームを作っていましたね。 入社後、最初に配属されたのは、 新規ゲームを開発途中のチームでした。上長に「なんでもやりたいです」と伝えたのですが、UI(ユーザーインターフェース)やキャラクターの衣装デザイン、外注先への依頼書作成など、1年目からすごく良い経験をさせていただけたのもサイバードならではだと思います。また、弊社には事業化できそうなアイデアを社員が発表する場があるのですが、将来的には自分のアイデアをデザイン視点から企画にして実現できたらいいなと思っています。企業の人事担当者・卒業生に聞くアクセンチュアサイバード 多摩美への期待と実績

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