多摩美大入試ガイド 2019
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美術学部 絵画学科 版画専攻 デッサン版画035《評価ポイント》4つのモチーフをバランスよく構成し、個々のモチーフの形態と質感を丁寧に観察し描こうとする姿勢が感じられる。より質感や調子の付け方などに追求が欲しかったが、対象と素直に向き合って、表面的な技巧に逃げない姿勢が画面から伝わり、好感がもてるデッサンとなっている。《評価ポイント》鉛筆で素直に描かれたデッサンである。作者の意図が、ペットボトルに視点を合わせているのであれば、アクリルボックスの配置をもう少し考えてみても良かったかもしれないが、4種の素材の組み合わせバランスなど、それぞれの個性を生かした配置で設置されており、概ねうまく構成されている。ボトルやアクリルボックスの設置点の甘さが気になるため、机と物との設置の描き込み、またモチーフの位置関係、距離感などを意識すると良い。《評価ポイント》フォルムへのまなざしを感じるデッサンである。木炭での描画の良さが活かされており、モチーフの持つ存在感が強調されている。大らかに包み込むような印象でモチーフが描かれている点に、作者の柔らかい感性を感じることができる。

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