2018年度推薦入学試験の実施について
はじめに
多摩美術大学では入学試験の中心であった一般入学試験に加えて、今般、全学的に推薦入学試験を導入することになりました。はじめに本学がなぜそのような方向に踏み出したのか、推薦入学試験の受験者にどのようなことを期待しているのかという、大枠の理念について説明しておくことにしましょう。
本学は81年前の創設以来、一貫して「自由と意力」をモットーに掲げ、文化芸術や産業界のさまざまな分野を先導的に切り開くバイタリティーに富んだ個性的な人材を輩出してきました。入学者の選抜に当たって、一律の基準ではなく多様なる資質を評価することに努めているのも、教育を通じて文化芸術の豊かなる多様性を維持発展させることが社会における本学の重要なミッションの一つであると考えてきたからなのです。
しかし昨今のグローバリズムの台頭や情報環境の変化、AI(人工知能)の急速な進展などは、大学が置かれた状況にも大きな影響をもたらしており、本学ならではの使命を果たすためには、時代の変化に応じたカリキュラムの改変はもちろんのこと、入学試験においても積極的な見直しが必要とされています。推薦入学試験の全学的な実施はその一環であり、変化の度合いを速めつつある社会に柔軟に対応し活躍しうる人材の育成という目標に即して、受験者の評価の基準のさらなる多元化を推し進めるための方策をなすものです。
推薦入学試験ではそれぞれの分野で望まれる資質、そこで学ぶ積極的な意欲、将来への明確な姿勢などが問われることになります。それと同時に重視されるのは高等学校等での学習の実績とクラブ活動、生徒会活動、ボランティア活動などの課外活動です。また展覧会や各種のコンクールへの参加、関心のある芸術分野の鑑賞など、校外での活動にも積極的に取り組んでください。
私たちが推薦入学試験を受験する皆さんに期待しているのは、何かキラッと輝くものが見て取れるか、興味のあることを主体的に学び、また制作しようとする強い意志をもっているかということです。もちろん何を専攻するにしても基礎となる学力は必要であり、デッサン力などの基本的なスキルを学んでおくことも大切です。こうしたことが総合的に問われる推薦入学試験への、若い皆さんの意欲的な挑戦を心待ちにしています。
多摩美術大学学長
建畠晢
各学科・専攻の推薦入学試験コンセプト
本推薦入学試験への理解を深めていただくために、学科・専攻ごとに、「学科・専攻の特色」「推薦入学試験選抜方針」「高等学校等で学習・経験しておいてほしいこと」を紹介しています。
2018年度学生募集概要
推薦入試結果資料
更新日: 2017年5月29日