企業の人事担当者・卒業生に聞く/制作会社/印刷

課題解決に向けてオリジナリティあふれるアイデアと提案力を発揮してくれる存在

TOPPAN株式会社

左から、卒業生の相野谷真理さんと人事労政本部 人事部 採用チームの若竹航輝さん

印刷事業における国内最大手の老舗企業でありながら、成長領域として「健康·ライフサイエンス」「教育·文化交流」「都市空間·モビリティ」「エネルギー·食糧資源」を柱に、未来を見据える。
https://www.toppan.com/ja/

2025年6月更新


「独創性と主体性」が幅広い事業領域における成長を支えている

若竹航輝さん
若竹航輝さん

TOPPAN株式会社
人事労政本部
人事部 採用チーム

弊社は、1900年創業の印刷会社ですが、現在はデジタルを起点として変革させる「DX(Digital Transformation)」と、事業を通じた社会課題の解決とともに持続可能性を重視した経営を目指す「SX(Sustainable Transformation)」をキーコンセプトに、事業成長を加速させています。最近、お菓子の大袋がビニール製から、紙製に変わった商品を手にした経験はありませんか?これは商品パッケージをプラスチック素材のビニールから紙製パウチへ変えることで、環境に配慮しながら持続可能な事業の発展に貢献していくSXの取り組みのひとつです。

弊社が取り扱う商品や領域は多様で、日用品などのパッケージ製作や店頭販売用のPOPデザインから、商業施設の空間デザインや自治体の決済プラットフォームの構築まで、幅広いフィールドが存在します。また、文化財をVR上でアーカイブ化することで日本の文化を正しい形で後世に受け継いでいく、といった事業にも取り組んでいます。

多摩美卒業生は、物事に対する主体性とアイデアの独創性に優れており、その特性を遺憾なく発揮してくれています。そうした姿勢は今後ますます弊社の事業領域が増えていく中で、助けになってくれると考えています。弊社のビジネスはBtoBtoC(※)の商流なため、クライアントに寄り添っていきながら、課題解決へ導くアイデアやコミュニケーションスキルが重要です。私たちはそうした力を発揮できる仲間とともに、日々成長できればと考えています。

  • Business to Business to Consumer(またはCustomer)の略で、企業と消費者の間に別の企業が入り、製品やサービスの取引を仲介するビジネスモデルのこと

世の中の課題解決に「デザインの力」でチャレンジできる面白さがある

相野谷真理さん
相野谷真理さん

2020年|統合デザイン学科卒

TOPPAN株式会社
情報コミュニケーション事業本部
ビジネストランスフォーメーション事業部

入社6年目を迎えた現在は、クライアントの販売店セールスで活用するツールのUI、UXデザインの改善業務などを担当しています。5年間で様々な部署で内容の異なる業務を担ってきましたが、目指すべき道はいつも同じでした。クライアントが抱える「もっと改善したい」「どうしたらいいかわからない」といった声を受け、課題解決のために仮説を立て、ヒアリングを重ね、よりよいものを提供できるようにしていくこと。入社初年度はAIカメラによるプロジェクトなどに参加して2年を過ごしました。異動後はwebサイトなどの運用に携わり、その後もキャンペーンなどを活用した販売促進サービスの基盤構築に関わり、ブランディングやPR領域の業務も経験しました。

大学時代、当初はデザイン全般に漠然とした興味があり、特定のデザイン分野に興味を向けるまでには至っていませんでした。入学してさまざまなデザインワークに触れながら、3、4年生の時に参加した永井一史先生のプロジェクトで、人の行動などをデザインすることに興味を持ったんです。社会課題を解決するためにどうデザインしていくか、といった点に惹かれました。だから、就職も業界を問わず、デザインの力で人の生活を豊かにできるような職種を軸に活動していました。

入社以来、クライアントの課題をデザインの力で解決に導いていく一貫した目的があるため、どの部署の仕事も視野が広がるものでした。多面的な物の捉え方ができるようになったのは、大学時代の授業の賜物です。1つのテーマに対して、学生同士でブレストをし、たくさんの切り口やアイデアを出し合う中で、他の人のアイデアにヒントを得たり、自分の中にどう取り込もうかと考えたりする経験を積み重ねられたからです。時にはうまくいかず、芳しくない状況がありましたが、そんな中でもどうやってクオリティを上げていくか。そこに費やした時間は、苦しくも楽しい経験でした。大学時代の4年間が、今、目の前の課題解決に対しての大きな支えになってくれています。