企業の人事担当者・卒業生に聞く/飲料・食品・フードサービス

自分で考える力とそれを良い形でアウトプットする力が多摩美で身についた

日清食品ホールディングス株式会社

卒業生の菅澤まひるさん

1958年に世界初の即席麺「チキンラーメン」、1971年に世界初のカップ麺「カップヌードル」を世に送り出すなど、新たな食の創造を通じて世界の食文化を革新する即席麺のパイオニア企業。即席麺を中心に、チルド食品、冷凍食品、菓子、飲料など、幅広いカテゴリーでトップブランドを育成している。各国の食文化や味の好みに合わせた製品を世界21カ国、34工場で生産しており、グローバルブランドとしての強化と各地域でのプレゼンス向上を目指す。近年は、最適化栄養食をはじめとする新規事業にも注力し、マーケティングとイノベーションを駆使して多様な食のソリューションを提供している。


https://www.nissin.com/jp/

2025年7月更新


自分のデザインした商品が近所のお店に並んでいるのを見たときにとてもやりがいを感じました

菅澤まひるさん
菅澤まひるさん

2024年|グラフィックデザイン学科卒業

日清食品ホールディングス株式会社
デザインルーム
デザイナー

パッケージや販促物をメインとしたデザイン制作を担当しています。写真撮影や印刷現場に立ち会ったり、画像のレタッチ、印刷物のチェックなどを行っています。新卒でデザインルームに配属され、入社1年目の秋に任されたのが「日清焼そばU.F.O.」の新商品「日清焼そばU.F.O. 濃い濃いたらこ」のパッケージデザインでした。ロゴ作りをてがけ、撮った写真を麺や素材が美味しそうに見えるよう加工や合成をほどこす。何度も修正を繰り返し、細かな仕事を積み重ねていく。取り掛かりから半年後、完成したときには、当社の商品が創意工夫と妥協なき努力のすえにできあがっているのを実感しました。また、「日清焼そばU.F.O.」は長年お客様に愛されている人気ブランドです。家族や友達に商品名を言えばすぐ分かってもらえますし、自分のデザインした商品がコンビニやスーパーなどの店頭に並ぶ光景を目にしてとてもやりがいに繋がりました。

私がインハウスデザイナーを志望し、パッケージデザインに携わりたいと思うようになったのは、多摩美で就職を意識し始めた頃からなんです。3、4年次の選考科目でパッケージデザインを選択し、そこでグラフィックデザイン学科の石浦弘幸先生から学べたことも、この職業に就きたいと思うきっかけになりました。石浦先生はさまざまな有名商品のパッケージデザインに携わっておられ、「パッケージデザインは、見た目の良さだけでなく、手に取った人に良い体験を与えることもできる」 ということを教えていただきました。授業ではたんにデザインの良し悪しを説いて終わりではなく、買うときに消費者がどのようなことを考えているか、そのデザインを見たときにどういう印象を与えるのか、消費者の視点に立ってデザインの目的を考え、さらにそれをアウトプットする力を養うことができました。そのほか、ロゴデザインや写真表現などの授業を含め、多摩美時代の学びの全てが今の仕事に生きています。

多摩美は自分がやりたいことを自由に表現できる場所であり、それを認めてくれる場所だと思っています。学生のときは学生のときにしかできない自由な表現があるものです。自分が好きなことを曲げず、とことん自由に表現して、社会に出てから役立つ力を蓄えてほしいですね。