プログラム

多摩美術大学の免許状更新講習


 ※2021年度は開講いたしません。下記は過去情報をご参考として掲載します。

教育職員免許法により、教員免許には更新制が導入されています。免許状をお持ちの先生方は、それぞれの修了確認期限までに30時間以上の免許状更新講習を修了し、必要な手続きを行うことになります。
多摩美術大学では、専門性と総合性の融合という目標を掲げ、広く社会に開かれた場所としての取り組みを行ってきました。最新の設備環境と個性的で活力に満ちた指導陣の下に、当大学の特色を活かした免許状更新講習を実施します。

必修領域:
「教育の最新事情」

選択必修領域:
「生き方教育としての進路指導・キャリア教育の在り方を探る」

 ※必修・選択必修領域はセット受講です。いずれか一方のみの履修はできません。

必修領域においては、教育行政の今日的課題に伴う教育理念の再考、教育方法への新たな取り組みや教育対象としての児童・生徒の現状把握等についての問題をどのように認識し、その問題解決を図らなければならないかを取り扱います。

選択必修領域では「生き方教育」として進路指導・キャリア教育で学ぶ基礎的・汎用的能力について取り上げ、それらの育成方法として、教科や道徳教育と連動した実践を例を示して検討します。また最近シチズン教育の一環として注目を集めている地域課題解決型キャリア教育を事例を交えて検討していきます。

いずれの領域も、先にあげた諸問題への対処を研究課題にしている専門研究者により構成し、適切な講義を展開します。

※内容は変更になることがあります。予めご了承ください。

7月27日(月) 必修領域 
1時限
9:00〜10:30

生徒指導におけるカウンセリングマインド

 担当:榎本 和生(共通教育 教授)
人に対する姿勢としてのカウンセリングマインドを生徒に適応する方法と勉強を中心とした習慣を確立する自己管理の方法を講じながら生徒指導(ガイダンス)のあり方を詳説する。

2時限
10:40〜12:10

専門職としての教師と実践の省察

 担当:後藤 正矢(共通教育 講師)
近年の教育改革では、教師自身に社会的要請を理解し、絶えず実践を省察し力量を向上させることを求めている。本講習では、教育の現代的話題を概観した上で、専門職としての教師とその力量開発について講義し、 教育観・子ども観や教育実践を省察する具体的方法を紹介する。

3時限
13:00〜14:30

子どもの発達と教育

 担当:山本 崇博(上智大学大学院 非常勤講師)
子どもたちの発達やその支援を考える上で、重要になる枠組みの一つは、生物心理社会モデルです。子どもたちは、体や脳の仕組み(生物)、感情や思考や行動(心理)、対人関係や環境(社会)の三者が相互に影響し合う中で発達していきます。本講義では、教育場面で出会う、発達障害、不登校、こころの病気といった様々なニーズを持つ子どもたちを理解し支援するための方法を、生物的、心理的、社会的な側面から考えていきます。

4時限
14:40〜16:10

国の教育政策や世界の教育の動向

 担当:葉養 正明(文教大学 教授/東京学芸大学 名誉教授)
我が国や諸外国の教育政策の推移や課題について解説を加える。
我が国については、とくに臨時教育審議会(昭和59年設置)答申以降に焦点を置きマクロな視点から教育政策の動向をたどる。同時に、平成32年度に予定される学習指導要領の全面改訂をめぐる動きについても考察を加え、それに影響を及ぼしているOECDの教育調査や諸外国の教育動向についても考察する。講義全体としては、我が国の現在の学校教育の動向や課題について国内外に視野を広げ、大局的に理解することを目指す。

試験
16:30〜17:20
筆記試験
 7月28日(火) 選択必修領域
1時限
9:00〜10:30

生き方教育としての進路指導・キャリア教育

 担当:坂本 建一郎(時事通信社 出版局編集委員)
進路指導・キャリア教育に関する法令や中教審答申を概観し、進路指導・キャリア教育で育成すべき基礎的・汎用的能力について詳説する。また、小中高の新学習指導要領 におけるキャリア教育の位置付けについて解説する。 

2時限
10:40〜12:10

世界の学校教育とキャリア形成

 担当:京免 徹雄(筑波大学 人間系 助教)
海外におけるキャリア教育の制度と実践に焦点を当て、特に欧米を中心にその特色を学ぶことで、世界的な動向を理解します。 さらに、外国を鏡として日本のキャリア教育を見直すことで、その意義と課題を抽出し、今後の方向性について展望します。

3時限
13:00〜14:30

道徳教育と連動した進路指導・キャリア教育

 担当:和井内 良樹(宇都宮大学 教授)
教科化された道徳科を踏まえ、道徳教育と連動して進路指導・キャリア教育を扱う場合の具体的な内容と留意点を事例を交えながら詳説する。

4時限
14:40〜16:10

地域課題解決型キャリア教育の進め方

 担当:榎本 和生(共通教育 教授)
シチズン教育の一環としても導入されつつある地域課題解決型キャリア教育を高等学校を例にとって紹介する。さらに演習を通して勤務校に導入する際の留意点について詳説する。

試験
16:30〜17:20
筆記試験
ご案内
主な対象 原則として現職あるいは教員経験者。
校種:小・中・高  全教科。
受講料 12,000円(選択領域と併せて受講の場合は37,000円)
定員 50名
備考 交通事情等により、開始/終了時刻が前後する場合がございます。 

 


選択領域「美術科教育の今日性」

選択領域については教科指導を行う上で重要な事項を精選し、実践的な内容を含めて講習を実施します。
学校教育における美術科教育の現場での課題を明らかにし、教科教育全般の意義と鑑賞教育の充実へ向けての方法論など講義します。 合わせて実技プログラムを実施し、理想的な美術科教育につながる講習を目指すことを目的として 幅広い教材研究を中心にプログラムを組みました。
講義では、教科教育の問題点として「表現の本質」「学習指導要領の読み方」「鑑賞教育の充実の視点」を取り上げ、 また実技講習では「平面と立体」「ファインアート系とクラフト系」という観点から 『立体造形』と『版画』の1日完結型プログラムを行います。

※内容は変更になることがあります。予めご了承ください。
※3日間で1つの講習です。 

7月29日(水)
1時限
9:00〜10:30

美術教育の意義 - 表現の本質 -

 担当:丸山 浩司(共通教育 教授)
芸術における自己表現の本質を現代美術と音楽等を題材に解説する。現代の芸術家が語りかけるものを元に、現状での美術教育のあり方を考える。
2時限
10:40〜12:10

新学習指導要領の趣旨とこれからの図工・美術教育

 担当:中村 一哉
(元 府中市立府中第五中学校長/ 中央教育審議会 芸術WG委員)
本年度から小学校で新学習指導要領に基づく指導がスタートし、中学校、高等学校でも、順次、新しい教育課程が始まることになる。今後、図画工作、美術科等の指導をどのように展開していくのか、その在り方を教育課程の改訂の趣旨から捉え、具体的な授業の方向性について考えていく。
3時限
13:00〜14:30


鑑賞の指導の工夫 -どうして美術教員は鑑賞教育が苦手なの?

 担当:太田 隆明
(福島県立いわき総合高等学校 教頭)

この講座では鑑賞教育の課題について把握し、鑑賞教育充実のための考え方 と題材例を学びます。
4時限
14:40〜16:10

鑑賞の評価の工夫 -美術のペーパーテストは無意味?

 担当:太田 隆明 (横浜美術大学 助教 / 共通教育 非常勤講師)
この講座では鑑賞の能力の評価方法について、ペーパーテストの実例をもとに 考えるとともに、〔共通事項〕の学習の見据えて、美術の評価の新たな形について考察します。
試験
16:30〜17:20
筆記試験
7月30日(木) 
1時限

2時限
9:00〜12:10

造形演習プログラム
「表情をさぐる」

担当:金巻 芳俊(共通教育 非常勤講師)

喜怒哀楽などの表情を探り、更に突き詰めた感情の表現を追求します。 高さ15-20cm程度の首像を石粉粘土で塑像します。
3時限

4時限
14:40〜16:10

美術教育における鑑賞と言語活動

 担当:原 美湖(横浜美術大学 助教 / 共通教育 非常勤講師)
国内外の鑑賞教育の紹介と、言語活動を伴う美術教育のあり方についての解説と考察、演習を行う。
試験
16:30〜
17:20

講評

7月31日(金)
1時限

4時限
9:00〜16:10
版画プログラム
「木版画の新しい技法   - 拓刷りによる色彩木版画の可能性 - 」 

担当:
丸山 浩司(共通教育 教授)
版画技法の基本を学びながら、新しい技法、色彩を取り入れて斬新な作品制作を目指す。とかく、版画は技法の制約や技術的な課題が多く教材としては歓迎されないが、比較的平易な技術と想像力とで魅力ある版画技法を体験する。
試験
16:30〜17:20

講評

ご案内
対象

現職の高等学校[美術・工芸]・中学校[美術]教員優先。小学校[図工担当]も可。

受講料 25,000円 (必修・選択必修領域と併せて受講の場合は37,000円)
定員 30名
備考

・実習の進捗や交通事情等により、開始/終了時刻が前後する場合があります。