お問い合わせ美術館概要スペシャルコンテンツ関連イベント展覧会紹介開催概要トップページ 四国霊場開創1200年記念  祈りの道へ −四国遍路と土佐のほとけ− 2014年11月22日(土)〜2015年1月18日(日)多摩美術大学美術館


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監修者より<日々遍路>

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2014年11月19日(木)

土佐に友ありき、酒ありき

高野寺の島田副住職(シチリアにて)

 土佐人の酒は豪快で、昔教え子だった女子大生たちも凄かった。中国のように「返杯」をするから、主な客はだいたい人の5倍くらいは飲まされる。私も随分、家まで連れて帰ってもらったものだ。 寒くなってカツオが旨い。叩きも昔ながらのポン酢と、最近では塩たたきという料理に夢中になっている。是非一度お試しあれ!
 今回の図録は、高知時代の友人たちが、腕をふるって論文や作品解説を書いてくれている……かなり本気で。それもみんなお坊さんたち。高知を離れてもう10年も経つのに、彼らとまだ学生時代のように遊んでいる。本当はかっこいい坊さんたちだけど…。
 写真は「高野大師秘密縁起」の解説を担当してくれた高野寺の島田副住職(シチリアにて)。

(青)

2014年11月18日(水)

作業中のスタッフ

 昨日の夕方、高知から仏像や考古関係の資料が到着しました。美術館では今、学芸員実習中で学生たちが展示台の準備をしてくれていました。さすがに多摩美の学生たち、その仕上がり具合は文句なく美しいです。この展覧会に関わる、写真パネルが仕上がってきて、次第にスタッフにも緊張感が高まってきました。
 どうか、会場スタッフのがんばりも見てやってください。

(青)

2014年11月12日(水)

新たに出品が決定しました! 四万十市一宮神社 七星剣

四万十市一宮神社 七星剣 撮影:大屋 孝雄四万十市一宮神社 七星剣 撮影:大屋 孝雄

 高知県に伝来する古代の遺物について、今回の展覧会へお越しいただいた方はきっと驚かれたことと思います。高知県埋蔵文化財センターと共催のかたちで本展は開催される運びとなりましたが、そこには森田センター長はじめとする関係者の目に見えない協力がありました。また今回の展示では四万十市一宮神社に伝来した「七星剣」(四万十市郷土資料館寄託)が同社の氏子の皆さんのご協力で叶いました。その制作年代について、かつて仏教が伝来する以前、5世紀頃の作品という説から、中・近世という説までありましたが、今回東京で公開されることで、ぜひ新知見が得られるといいですね。

(青)

2014年11月9日(日)

堀浩哉 −起源−

堀浩哉展―起源 パフォーマンス風景  今日、「堀浩哉展―起源」がフィナーレを迎える。
 無条件に素晴らしい展覧会だった。大学の美術館を使って、 自らの原点をさらけ出しながら、また未来の若者たちへ大切なメッセージを刻みつけていってくれた―――そんな展覧会だった。
 「祈りの道へ−四国遍路と土佐のほとけ−」の図録を作っていたので、ほとんど毎日堀さんに会っていた。あの迫力あるポスターも素晴らしかったが、どの作品と向き合っても、堀さんはやはりナイーブな人だなと思った。
 堀さんは毎日毎日夕方にやってきては会場で、かたちの残らないパフォーマンスを残していった。堀さんの相方をつとめた学生が、気づいたら感極まって涙を流していたのが印象的だった。
おつかれさまでした。

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2014年11月5日(水)

森の精霊たちA ―定福寺六地蔵像―

定福寺の古代蓮(大賀蓮)

 定福寺のある梶ヶ森一帯は平安時代の山岳仏教の中心地であったと考えられている場所で、多くの修行僧がこの地を訪れ、みずからの行堂をつくり修業をしていました。この近辺で確認される多くの古い仏像は、そうしたお堂に祀られていたもので、現在はその多くが定福寺に移安されています。讃岐で生まれた若き日の空海も、かつてこの地を訪れた修行僧の一人だったかもしれません。
 土佐にはこんな木霊の伝説があります。ある村の鎮守の森のご神木が大きくなりすぎ、倒れたら危ないので惜しいことだが伐ることにしようと村人たちは相談しました。ところがいざ、その大きな木を伐ろうとして斧を振るっても傷ひとつつきません。村人たちは、そんなことを三日三晩繰り返しましたが、やはり木は伐れませんでした。村のお坊さんにこの大きな木をしっかりと拝んでもうと、その梢から六人の木霊がするすると降りてきて「僕たちがすみかにしているこの木を伐り倒さないでほしい」と懇願しました。そこでお坊さんが「あっちの大きな木に移ったらいかがですか」と木霊に尋ねたところ、翌朝その木はすっと伐り倒されてしまったというはなしでした。定福寺の六地蔵様にお会いするたびに私は、この木霊たちの話を思い出します。東京にいらしても六地蔵様は、いつものあの不思議な微笑みを浮かべて待っていらっしゃるはずです。

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