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上演芸術界の第一線で活躍するアーティストでもある教員による「演劇舞踊デザイン学科サマースクール」を開催!


演劇舞踊デザイン学科は、7月29日から8月6日にかけて、進学希望者や教育・上演芸術関係者、地元住民を対象としたサマースクールを開催しました。

同学科では、演劇舞踊コースと劇場美術コースが、それぞれの専門性を深めながら合同授業を通じて上演芸術の創作、研究、発信を行っています。上演芸術の第一線で活躍する教員陣と学生たちが共に学び、創作・研究をしています。

今回のサマースクールでは、近藤良平教授(コンドルズ主宰/さいたま芸術劇場芸術監督)や野上絹代講師(快快-FAIFAI-)によるワークショップのほか、糸井幸之介准教授(元FUKAIPRODUCE羽衣)が構成・演出を手がけた朗読劇の上演も行われました。

どのプログラムも、入学後の学びを体感できる内容となっており、サマースクールには多くの中高生が参加しました。

演劇公演
『うたごえ喫茶「砂箱」(短い朗読劇)』

公演の様子(場所:上野毛キャンパス演劇舞踊スタジオ)

劇場美術デザインコース3年生の舞台美術ゼミ・照明ゼミ・衣裳ゼミの合同課題として、公演が行われました。出演者は、演劇舞踊コースの学生です。本演習では、机上でのデザインワークから実際の舞台空間における上演作品へと至る全過程を学びます。例年、エドワード・オールビーが1959年に発表した『砂箱』を課題戯曲としています。社会と演劇を批評するこの戯曲から、年度ごとに全く異なる表現が生まれています。

展示・進学相談

展示と進学相談会の様子(場所:上野毛キャンパスB棟造形室)

『うたごえ喫茶「砂箱」(短い朗読劇)』の上演に向けて、劇場美術デザインコース3年生がコンペに出品したデザイン画や模型のほか、授業課題で制作された作品などを展示しました。

また、開催期間中の4日間には、展示会場にて教員による進学相談会も実施されました。

近藤良平教授による身体ワークショップ

ワークショップの様子(場所:上野毛キャンパス3号館演劇演習室)

身体の動きの可能性を広げるウォーミングアップに続き、近藤教授が振付したダンスを踊りました。

ウォーミングアップでは、他者の力を借りることで自身の身体の可動域が広がることを体験。2人1組で行った前屈やうつ伏せで足を上げる運動では、1人で行った時との違いに驚きの声が上がりました。

その後のダンスでは、シンプルな振付の中でそれぞれが個性を発揮。2チームに分かれて発表した際には、どちらも拍手喝采を受け、踊る側も鑑賞する側も楽しめるパフォーマンスとなりました。

野上絹代講師による身体ワークショップ

ワークショップの様子(場所:上野毛キャンパス3号館演劇演習室)

怪我をしない身体づくりとコミュニケーションをテーマにワークショップが行われました。

はじめは、ウォーミングアップとコミュニケーション能力の向上を目的としたシアターゲームからスタート。タイミングを合わせてジャンプしたり、身体を動かしながらお互いのニックネームを呼び合ったりするうちに、参加者たちの緊張もほぐれ、笑顔が見られるようになりました。

その後、自分の癖をなくして歩く練習や、スローモーションでの動きなど、大学で実際に行われている授業の一部を体験しました。

稽古場公開
多摩美シアタープロジェクト びびび vol.1 『アートマーザー』

稽古の様子(場所:上野毛キャンパスA棟演劇スタジオ)

創立90周年記念事業の一環としてスタートした「多摩美シアタープロジェクト びびび」では、9月に彩の国さいたま芸術劇場にて第一弾『アートマーザー』を上演します。本プロジェクトは、演劇舞踊デザイン学科の学生と、上演芸術界の第一線でアーティストとして活躍する教員が協働して作品を創作・上演するものです。

今回は、その上演に向けた稽古の様子が一般公開されました。

公開授業
劇場美術デザインコース1年次必修実技科目『基礎造形A』

パッケージに格納した卵を落下させる実験の様子(場所:上野毛キャンパス演劇舞踊スタジオ)

『基礎造形A』では、前期にグラフィックデザインの基礎演習、後期にデッサンなどのドローイング演習を行います。今回公開されたのは、前期の最終課題である<卵落とし>です。この課題は舞台美術や衣裳をデザインする上で欠かせない「立体と構造」を理解するための演習です。

学生たちは、卵が割れない構造に加えて、見た目の美しさにもこだわった卵パッケージをデザイン・製作。高所から落下させる実験では、それぞれが課題テーマに沿った衣裳なども用意し、プレゼンテーションとしてのパフォーマンスにも力を入れていました。