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BLUE CUBE(仮称)にて「新施設構想のための実験イベント」を開催しました


11月27日(水)にBLUE CUBE(仮称)にて「新施設構想のための実験イベント」を開催しました。

同会場は八王子キャンパスに隣接する大型⾷品卸売専⾨店跡で、今後は美術館や多目的スペースを備えた新しい形の全学施設を検討しています。この度、同会場の可能性を探る第一段階の試みとして、学生と教職員など本学関係者向けにイベントを行いました。

2時間にわたって開催された2つのパフォーマンス・プログラムは、単なる施設紹介にとどまらず、芸術と空間が融合する新たな可能性を提示しました。改装前の建築空間を舞台に学生と教員がともに創出する体験は、未来の大学施設が単なる学習の場を超えて創造性を育みコミュニティが生まれる、生きた空間となる可能性を探求する試みとなりました。

第一部:パフォーマンス「脱皮的彫刻」

6名の学生パフォーマーが登場し、石膏デッサンを始めます。バッハの生演奏の中、パフォーマーはそれぞれの受験体験について独白。独白が終わるとひとりづつ石膏を全身に塗られていき、全員が石膏で固められたあと、ニーチェの人生訓が朗読され、朗読の終わりと同時にそれぞれが石膏から「脱皮」していきました。

Program1『脱皮的彫刻』の様子
  • ディレクション:高嶺格(彫刻学科教授)
  • パフォーマンス:学生・院生
  • 彫刻の素材として馴染み深い「石膏」。60年代の舞踏ではドウランの代わりに用いられていたこともある。普段は自分の外側のものとして扱う彫刻の素材を、一時的に自分の身体と同化させることで自己の内面に意識を向ける。2023年に旧第一銀行横浜支店にて、2025年にはカナダでも上演予定のパフォーマンスを、巨大なスーパーマーケットを舞台に再構成・再演する。

第二部:パフォーマンス「反復する壁」

油画専攻 石田尚志教授の映像作品「フーガの技法」の上映を皮切りに、音楽家の足立智美さん(油画専攻非常勤講師)のヴォイス・パフォーマンスのもと学生15名が平台を何度も倒し大きな音を響かせていきます。リュミエール兄弟の「壁の崩壊」をモチーフとした映像や、リアルタイムで動く映写機からの矩形とともに音と光の空間が出現しました。

Program2『反復する壁』の様子
  • ディレクション:石田尚志(油画専攻教授・メディアセンター長)
  • パフォーマンス:足立智美(音楽家、作曲家、ヴォイスパフォーマー/油画専攻非常勤講師)
    学生・院生
  • 共催:メディアセンター 映像センター
  • 即興演奏を中心に国際的に活躍する足立智美と学生のパフォーマンスによって音と映像のコラボレーションを行う。石田尚志による16mmフィルム上映やリュミエール兄弟「壁の崩壊」のリミックス映像がこれから生まれ変わる巨大空間を照射し、鳴り響かせる。
  • 舞台監督・照明:大平智己(演劇舞踊デザイン学科講師)
  • プロジェクションオペレーション:山本圭太
  • 写真撮影:長田朋子

イベントポスタービジュアル