4に影響を及ぼして少しずつ気温が上がってきています。急激な変化ではありませんが、じわじわ、とんでもなく大きな力で地球を変えて、我々の生活も変えようとしています。 デザインは、社会、あるいはものと人の間のより良い関係を作り出していくと言われているので、社会をより良い方向に誘導するパワーを持っています。しかし、CO2をなくそうというところまで、デザインは行けていないんです。我々はサステナブルな社会にしていくために、デザイン自体も発想を転換しなくちゃいけないと考えています。 日本には根底にミニマリズムがあります。Less is moreです。ミニマリズムが文化の中にあるから今も工芸など、様々なものが守られています。桂離宮は、まさにミニマリズムの象徴です。この深澤直人さんがデザインした「HIROSHIMA」チェアも簡素な美しさがあるということで、Appleが数千脚開催日:2023年7月6日(木)サーキュラーオフィス キックオフイベント 第1部多摩美術大学理事長新しいクリエイティビティの形を考えていくのが、今後のテーマ中村 多摩美術大学でサーキュラー・オフィスを立ち上げて、今後、どういうことをやっていきたいか、理事長の青柳先生と永井先生と、3人の鼎談という形で進めていきたいと思います。 大学内の協力もさることながら、大学外の人たちとどういうふうに連携しながら、今まで役割分担されてきたものや様々な利害関係を超えて、協力しながら何かを作っていく、何かを発想する、新しいクリエイティビティの形を考えていくのが、今後のテーマになっていくだろうなと思います。青柳 今、世界がとんでもない状況に直面しているってのはみなさんもご存知の通りで、次の世代、次の次の世代に一番影響を与えるのは、「CO2をどうするか」です。CO2が、約3、40年前から地球全体リベラルアーツセンター/大学院 教授多摩美術大学 統合デザイン学科 教授多摩美術大学⻘柳正規中村 寛永井一史「多摩美術大学と循環型社会に向けた取り組み」地球環境の現状に対する世界各地での取り組みを踏まえ、日本の大学、とりわけ美術大学に求められ、期待される役割とは何でしょうか。これまでも「すてるデザイン」プロジェクトなどに取り組んできた多摩美術大学。今後の展開について、多摩美術大学の理事長と教員2名が語りました。
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