多摩美術大学|サーキュラー・オフィス 2023 年度 活動報告書
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7て日本をもっとおもしろい場所にしたいというシンプルな思いを持ちながら、政策から街づくり、企業のカルチャー変革など幅広くデザインしています。大貫 私はキャリアの最初が、それこそサーキュラーと一番向き合わないといけない業界の一つかもしれないですが、不動産のデベロッパーで働いていました。当時は、スキーリゾートであれば雪は勝手に降るもんだと思って、地面を掘り進めれば温泉が勝手に湧くものだと思って、ある意味身勝手に自然を享受しながらビジネスをすることにやりがいを感じながら、少しの違和感もありました。 その後、ビジネススクールに留学して、サステナブルグローバルエンタープライズを専攻して、ビジネスとサステナビリティを考えていました。デザインをプロセスにどう活用するか、デザインとビジネスをどう回すかという視点も取り入れて、帰国してKESIKIに入りました。開催日:2023年7月6日(木)サーキュラーオフィス キックオフイベント 第2部リベラルアーツセンター/大学院 教授KESIKIの2人が伴走した、サーキュラー・オフィスのはじまり中村 サーキュラー・オフィスはこのおふたりに伴走いただきました。実質的な発起人です。プログラムをどうしようか、どうしたら美大らしさ、多摩美らしさを生かしながらデザインを変えていくことができるか、アートとデザインの力を使ってサーキュラーをおもしろくしていくことができるかを一緒に探究してきました。石川 イギリスでデザイン教育を受けて、その後、日本で工業デザイナーとして働いていました。当時は、イケているものをどれだけつくるかがデザイナーの仕事でした。そこに対する批判的な考え方ってあまり存在してなかったように思います。その後、KESIKIという会社を立ち上げて、デザインを通し多摩美術大学 サーキュラー・オフィス発起人多摩美術大学 特任教授KESIKI INC.多摩美術大学 特任講師サーキュラー・オフィス発起人KESIKI INC.中村 寛石川俊祐大貫冬斗「サーキュラリティ、アート&デザイン、エコノミー」循環型社会に向けた取り組みは、今どのように展開されているのでしょうか。新しい経済の枠組みや、美術(アート&デザイン)が果たす役割とは? サーキュラー・オフィスの発足に向けて、リサーチと対話を重ねてきた3人が語りました。

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