Calendar パターン

松田 景子

作者によるコメント

1年で1種類の服を作ることができるカレンダーです。カレンダーが紙媒体であることを生かし、また、使っていく楽しみをつくることができたらという想いから制作しました。服の実寸大の型紙として、後に切り取って使うことができ、同じアルファベットを繋いでいくと服が出来上がります。計6種の服を構成しました。普段目にするものとは異なる表情が見られる分解図のおもしろさを感じてもらえたらと思います。

担当教員によるコメント

日程の管理を新しいメディアの利便性に求める人が多くなっている昨今、従来の紙とインクによるカレンダーの存在は厳しい状況にある。中でもビジュアルのエンターテイメント性は軽視され、思わず欲しくなるようないかしたカレンダーが見当たらなくなった。そこに松田景子はあえて挑戦する。紙でなければ成り立たない素材を大切に、時間の経過を知らせてくれるカレンダーの機能を「型紙」に見いだし、新鮮な演出を試みる。それぞれのカレンダーが創り出すシンプルな服の優しい写真で終るストーリーも心地良い。
情報のデザインという行為の新しさが、全てテクノロジーの進歩にゆだねられていないこともこの作品はしっかりと証明している。

教授・澤田 泰廣

  • 作品名
    Calendar パターン
  • 作家名
    松田 景子
  • 作品情報
    技法・素材:プロダクト/紙、金具、Photoshop、Illustrator、デジタル出力
    寸法:シャツ/H650×W405mmコート/H693×W466mmワンピース/H746×W442mmズボン/H1043×W300mm帽子/H456×W500mm下着/H275×W593mm
  • 学科・専攻・コース