NORITO ISHIHARA POSTER EXHIBITION

石原 徳人

作者によるコメント

自分のポスターの展示会(NORITO ISHIHARA POSTER EXHIBITION)を想定して、展示会を告知するためのポスターを制作しました。私自身の外見や内面等からイメージしたクネクネした抽象的表現で、画面全体を覆い尽くしたダイナミックなデザインにしました。文字もクネクネした表現と絡めることでポスター全体の一体感が生まれるようにしています。色は白黒の全6枚の連作ポスターに仕上げました。

担当教員によるコメント

いつも女の子よりもオシャレで快活な石原君。自分の好きなファッション関係のポスターに取り組んで、あれこれ悩みながらも熱心に作り続けていた。しかし作品としてはどこか説明的で画面には何か生(ナマ)なところがあった時期が続いた。ところが卒業制作の仕事になってから、テーマ性よりも表現手法に意識が移り、何だか今まで見たこともないイメージが出てきた。それまでのドライな視覚とは打って変わって、動物のヌルヌルとした内臓の中を這い回るような感じだ。あの快活な石原君がどうやってこんな異様な世界に辿り着いたのか。とにかくテーマをいったん脇におくことによって彼はある技を身につけたことになる。これを開眼といってもよいかも知れないが、デザイナーとしてはまだである。タイポグラフィの問題が残っているからだ。

教授・佐藤 晃一