空間の記憶—お風呂場—
長澤 実奈子
担当教員によるコメント
長澤は2年の頃には既にスケールの大きな作品を作っていた。かといって細部をおろそかにすることもなく徹底して細部にこだわり、平面、立体と領域を横断して制作してきた。モチーフは日常の風景や生活の中から自身の目で見つけ出し、それらを再現、解体、再構築している。とりわけ特徴的なのは連続性、均質性、グリッドといった構造をもつことだ。それらは、畳、側溝、タイルなどの日常の構造物からヒントを得ていることと密接に関係しているように思われる。中心を置かず部分が全体を形づくり、制作は徹底して細部の表現にこだわる。このような制作方法によって、微妙にバランスを崩しながらも、場の変容による奇妙なズレも手伝って不思議な魅力ある作品となっている。
教授・木嶋 正吾
- 作品名空間の記憶—お風呂場—
- 作家名長澤 実奈子
- 作品情報技法・素材:油彩、板
寸法:H1600×W1600×D2000mm - 学科・専攻・コース
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