Polar bear 04

川端 遥香

担当教員によるコメント

白クマに惚れ込んで、白クマと過ごした4年間と言っても過言ではない。卒業制作も刺繍による白クマで臨んだ。一針一針愛情を込め、等身大の巨大な白クマを丁寧に縫っていく。アトリエでは定位置に座り込んで黙々と作業をしている彼女の姿をよく見かけた。白クマの絵、子グマの立体づくりなどは序の口で、ある病院でのイベントパフォーマンスでは自作の白クマの着ぐるみを着て現れ、レントゲンを撮ったり、CTの検査台に上がったりと、白クマは暴れ放題である。白クマ以外の作品もあったが、やはり卒業制作は十八番の白クマの、しかも最大サイズの俯瞰図になった。どうして白クマが好きなのか?と聞いた時の答えは、「形が好き。生態が好き。親子関係が好き。獰猛なところも好き…」と切りがなかった。

教授・野田 裕示