HITONOMA, まちづくり計画

武井 眞乃

作者によるコメント

情報通信技術の発達によって希薄になった関係を、お互いのことを自然と知られるような場所を作ることで、よりよい関係を作っていく提案です。

担当教員によるコメント

この計画は、新宿区四谷の靖国通り脇のなだらかな傾斜の土地を使い、ネット系新聞社勤務の社員とその家族40人のためのシェアハウス兼オフィスである。仕事を遊びのように生活のそばへ設けることで、お互いを知りそこから広がる暮らしの提案である。施設は3本の敷地を貫通する通路と、それに直交する路地を介して16棟各3階建てが近接している。各棟1階オフィス、2階ミーティング室、3階住宅から構成され、各階各所から各棟が見渡せる。この視覚的距離感はお互いの関係性を高めると同時に、心理的にプライベートに介入しすぎないギリギリの緊張感と親密空間を生み出している。減少傾向にある社宅と、増加傾向にあるシェアハウス。この2つの現象に注目し「お互いをよく知ることで自然と関係性が生まれ、共に生活することの可能性」を探った意欲作である。

教授・田淵 諭