紀州みなべの南高梅のポスター
天畠 カルナ
作者によるコメント
日本一の梅の里、和歌山県みなべ町。そこでとれる南高梅のおいしさを伝えるポスターを制作しました。青梅が徐々に真っ赤な梅干しに仕上がっていく様子を5枚の連作にしています。紙版画からうまれる様々なテクスチャを研究し、日本人にとっての梅干をグラフィックで表現しました。また、タイトルとなるポスターには「南高」の文字と梅の花の形を合わせたロゴマークを堂々と配置しました。
担当教員によるコメント
天畠カルナさんはアメリカ生まれ鎌倉育ちのサーファーで、お母さんはカラフルな地下足袋で現われるようなすばらしさ。何とものびのび育ったものだ。しかし彼女のこだわりは紙版画によるテクスチャー表現だった。3年次では自分の名前を画面からはち切れんばかりにパワフルに表現したかと思うと、駒場の日本民芸館の古くて暗いイメージに様々に体当たりした。おそらくグラフィック表現にいかにリアリティを与えられるか、ということだったのだと思う。それが卒業制作の梅干のポスターに結実して行く。最終的には何ともシンプルな6枚にまとめられたが幾多の試作があった。「南高」というロゴのふてぶてしいまでの力、梅干という含蓄に満ちた造形物の発見に勉強ぶりが見事に表われている。
教授・佐藤 晃一
- 作品名紀州みなべの南高梅のポスター
- 作家名天畠 カルナ
- 作品情報技法・素材:ポスター/紙、版画用油絵具、Photoshop、デジタル出力
寸法:ポスター/H1030×W728mm(6点) - 学科・専攻・コース
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