self image, metamor phose
春田 美咲
担当教員によるコメント
作者自身は、あらかじめ描くものを規定するのではなく、自由な心理状態においてまず筆を走らせることから始め、画面に発生してきた不定形なイメージを捉えようとしている。1枚目の「self image」では、そのイメージが偶然顔に見えてきた結果、それを自画像として完成させている。2枚目の「metamor phose」では、そのタイトルのようにイメージの変容に焦点をあてている。ともに大胆な強い線描が画面を自在に走り、一方は具象的に、他方は抽象的に複雑化された色層やテクスチャー状の膜が浮遊しつつ、空間を活性化させることに成功している。2枚とも色彩に青や赤が効果的に使われている。力強い筆致でぐいぐいと観者を引き込む魅力にあふれた秀作である。
教授・中村 一美
- 作品名self image, metamor phose
- 作家名春田 美咲
- 作品情報『self image』
技法・素材:キャンバスにアクリル
寸法:H1620×W1300mm
『metamor phose』
技法・素材:キャンバスにアクリル
寸法:H2298×W3640mm - 学科・専攻・コース
- カテゴリー