ランドスケープ, 主
島田 つぐみ
担当教員によるコメント
島田さんは散歩中に見た景色を描くことが多い。普通はあまり注目されないような何気ない場所をよく選ぶ。つかみどころのない景色を見つけてきて、つかみどころのないまま描ききる。構図は草木全体のシルエットがわからないように中途半端にフレーミングし、中心をつくらずに画面を均等に描き込んでいく。細部の描写は葉や花をそれらしく説明するのではなく、葉や花の様子や感じを抽出しようと工夫する。丁寧に島田さんのリズムで塗り重ねて行く。その結果、絵の前に立つ人は、図像の理解よりも先に、ボリューム感や広がりを全身で気持ちよく体感できる。島田さんが何気ないものに、ふと心を引かれた瞬間の繊細な感情の動きを、そのままずっと追体験できるような見飽きることのない絵だと思う。
講師・日野 之彦
- 作品名ランドスケープ, 主
- 作家名島田 つぐみ
- 作品情報『ランドスケープ』
技法・素材:キャンバス、油彩
寸法:H1303×W970mm
『主』
技法・素材:キャンバス、油彩
寸法:H1303×W1940mm - 学科・専攻・コース
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