みんなとくらすいえ

景 明文

作者によるコメント

人間の年齢によって、家族の人数も空間も変化が必要とされます。その変化に基づいて、横方向も縦方向も編集できる集合住宅を提案します。

担当教員によるコメント

「シェアハウス」の新たな提案が待たれている世相を反映した作品である。文字通り、どこまで何をシェアするか?ということが命題である。作者は幼少時代に世代を超えた「大家族」のような近所付き合いのある環境で育った。その記憶から、さまざまな世代、個人や家族にも大らかに変化する提案として、プライバシーの境界に可変性を与えた。それは壁面のみならず、床や天井も変化する。基本構成は長方形のボリュームを井桁状に積層し、東西南北の中心軸にパブリック空間と主動線を置いた。そして入居者の変化=空間の変容に対応できる水廻りを配置することが計画の肝となった。単身で入居後、結婚、出産、やがて子供の独立、、、家族構成を長いスパンで支えてくれる「大きな我が家」の提案となった。

准教授・米谷 ひろし