世の中バカなのよ

相原 稜

作者によるコメント

回文という遊びは実に面白い。が、役には立たない。すごい回文を作って億万長者になったとか、ナイスバディな彼女ができたとか、そんなことは無いわけで。でもその回文で、笑ったり感心したり何か心が動くことがあればそれは十分意味のある、価値のあるものだと思う。今作は、回文という表現にイラストを添えることでよりユーモラスな作品にした。誰かの人生のささやかな彩りの一つになれば嬉しい。

担当教員によるコメント

相原稜は、回文という遊びをテーマに「世の中バカなのよ」というタイトルのイラストレーションと文章による本を制作した。「世の中バカなのよ」を逆に読むと「よのなかばかなのよ」となる。上から読んでも「山本山」、下から読んでも「やまもとやま」という有名なコピーがあるが、相原は、そこに彼独自のユーモアに溢れたイラストレーションを描き、この面白さをさらに面白くした。ただの遊びの様に思えるが、これは条件の元に作り上げるという知的な組み合わせの妙案の連続だ。「浴びるビア」などは、中年のぼくたちには心打つ回文とイラストレーションだ。

教授・秋山 孝

  • 作品名
    世の中バカなのよ
  • 作家名
    相原 稜
  • 作品情報
    イラストレーション
    技法・素材:ポスター=紙、アクリルガッシュ、鉛筆、Photoshop、デジタル出力/本=紙、台紙、製本のり、寒冷紗、花布
    サイズ:ポスター=H728×W1030mm (6点)
    /本=H256×W247mm、H120×W111mm
    H57×W66mm (3点)
  • 学科・専攻・コース