おくすりラボ

吉川 未夏

作者によるコメント

みなさん、お薬を最後まで飲んでいますか? 服薬中に飲み忘れてしまう人の割合は半数以上だそうです(日本調剤株式会社による調査)。主な原因は飲む時間を忘れやすいことや、情報過多などがあげられます。そこで、常に携帯するiPhone、iPadのアプリにすることで、服薬管理が簡単に行えるようデザインしました。このアプリは一元化されていない処方箋の情報をまとめ、患者一人ひとりが「チェックする→成果がでる→また飲もうと思う」この一連のサイクルに沿って行動することができます。自主的に服薬に取り組めるようなUIデザインを心がけました。

担当教員によるコメント

服薬をサポートするためのスマホアプリをデザインした。近い将来、電子化された「処方箋」や「調剤記録」が患者に提供されることを想定し、それを前提としてアプリをデザインした。「お薬手帳」の現状の調査や、服薬における問題点の把握、課題の整理を行い、既存の服薬管理アプリについても調査した。アナログ、デジタルを問わず様々な解決策を検討する中で、お薬手帳アプリのデザインに焦点を絞った。患者が薬について知ることができ、主体的に服薬に取り組めるような情報提供とUIデザインを試み、服薬を支援するための仕組みや情報の表現に誠実に取り組んでいる。また、ヘルスケア分野へのデザインの貢献の可能性を示している点でも、意欲的な取り組みといえる。

准教授・吉橋 昭夫