ファンキーフライデー
増田 結衣
担当教員によるコメント
人間は他者の作りだした物、視覚化された存在と向き合って対話する奇妙な生き物である。絵画彫刻、工芸、文字などに心踊らせ、生きる糧を得ている。増田結衣もこのことが制作を通して腑に落ちたに違いない。彼女は「ものを作る行為はとてもプライベートなこと」と述べ「作る行為に耽溺した作り手の極めて個人的な空間」を作り上げて対象化しようと試みた。その為に彼女は現れてくる形をたよりに素材と自己の応答を繰り返し行っている。日記を綴るような土を積み形を成す行為は、あるところ感覚による世界の抽象化である。「作ることのが私事」という彼女の考えは、作ることそれ自体によって彼女の世界の読み解きへと掘り下げられている。ゆえに私事を超え他者による感応が可能なのである。
教授・井上 雅之
- 作品名ファンキーフライデー
- 作家名増田 結衣
- 作品情報技法・素材:陶
サイズ:H20×W40×D30mm〜H670×W250×D180mm - 学科・専攻・コース
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