CHAIR DESIGN DEPOT

鈴木 萌々

作者によるコメント

すぐれたデザインを継続してアーカイヴし、呈示するためのCHAIR DESIGN DEPOT未だ存在しないデザイン美術館の草分けとして、椅子デザインの収蔵・展示施設を提案する。

担当教員によるコメント

椅子の収蔵と展示を目的とした美術館の提案である。椅子はデザインされた社会背景から、時代を反映した素材や加工技術などが表れている。そういったことに着目し、縦方向を地域、横方向に時間軸という整理で計画は進められた。そして奥に深い敷地に対し、収蔵と展示を兼ねた棚構造を奥行き方向に配置し、水平方向をブリッジで繋ぐような構成となった。その幅を広くした溜りをとることで寛ぐこともでき、空間の繋がりも感じさせている。いわゆる名作椅子は時代を超えて愛されている。ここでは修理工房が計画されていて、椅子と長く付き合うことも提示している。全体の印象としてストイックにみえるが、アミダのような楽しさを内包する計画となっていて、今日的な空気を生み出している。

准教授・米谷 ひろし