二〇一八百彩暦
桝村 佳央
作者によるコメント
四季折々の言葉と色彩を閉じ込めた日めくりカレンダー
日本人は古来より、四季のうつろいに感じる色、光、温度など様々なものを言葉や装いに表わし、愛でてきました。その心は現代においても変わることはありません。日々を過ごす中で、今と昔で違いはあれど、愛されているものを見つけ出し、編纂した日めくりカレンダーを制作しました。日本で愛されてきた色が月ごとに設定されており、その色にまつわる図版と少しの知識が、めくるごとに現れます。何気ない日々に彩りを添えるカレンダーでありますように。
担当教員によるコメント
グラフィックデザイナーとしての総合的な力を身に付けたことが伝わってくる。企画・構成・編集・執筆・イラストレーション・タイポグラフィ、そのどれもが充実している「日本の色と言葉」をテーマにした日めくりカレンダーである。月ごとに和綴じ製本した表紙と奥付けを含む大判シートが389枚。圧倒する量である。ビジュアルは独特のソフトフォーカス様式で、構図と描写は、大胆あるいは緻密ときに軽妙または繊細に描き分けられて、高いクオリティだ。観る者の興味を1年を通して喚起し続けるこの巧みさは、重要なポイントである。暦とモチーフの文字情報も、プライオリティを正確にとらえてメリハリ良く組んである。「思考と造形」の吟味が尽くされた、枡村佳央の充実した大成果である。
教授・木下 勝弘
- 作品名二〇一八百彩暦
- 作家名桝村 佳央
- 作品情報ジェネラルグラフィック
サイズ:H750×W356mm(12点) - 学科・専攻・コース
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