江ノ電風景図鑑

石口 氷雅

作者によるコメント

なぜ江ノ電は魅力的なのか?その答えは沿線の風景の中にありました。わずか10kmの路線でありながら、海、山、街、トンネルなど変化に富んだ景色の中を走り、どこも普段利用している鉄道では味わえないノスタルジックで非日常的な要素を含んだものばかりでした。この図鑑を手にした方が昆虫や植物を見て調べるように江ノ電を楽しみ、思い出とともに手元に残しておきたくなるような本を目指して製作しました。

担当教員によるコメント

石口は「江ノ電風景図鑑」という作品に取り組んだ。水彩で丁寧に描かれた風景と、そこに添えられている文章の落ち着いたトーンや対象との距離感が読んでいてとても心地良い。江ノ電とそこにある風景の隅々まで愛していることが伝わってくる。江ノ電だけではなく、石口の眼を通した日本や世界の電車の風景の図鑑を見てみたいと思わせる。自分に素直な奇をてらわない気持ちの良い作品である。

教授・深澤直人、准教授・長崎綱雄