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松本 柚紀

作者によるコメント

紙に関する「書く」という行為や、「美しいと感じた瞬間」に着目しました。例えば、何気なくとるメモの向き、付箋を重ねて貼る行為。これらは無意識に行われています。当たり前過ぎるから、気付かれません。だからこそ拾う価値があり、デザインの素になります。見逃してしまいそうな普遍的な経験や記憶こそ、実は人が共通して知っている「美」の姿であると思います。真っ白な紙に共通する小さな記憶を転換し、デザインしました。

担当教員によるコメント

松本は、書き記すという行為の中で、人が無意識に行っていることや無意識に受けている影響、既成の概念について客観的に捉え直し、そこで得た発見や気付きをデザインに結びつけた。観る者は無意識の自己に気づかされ少しだけ嬉しい気持ちを味わう。主観を離れ客観的な事実のみが抽出されているような印象をもつこの作品群には無造作でありながら強い美意識が満ちている。デザインの手ごたえが伝わってくる意思のある作品である。

教授・深澤直人、准教授・長崎綱雄

  • 作品名
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  • 作家名
    松本 柚紀
  • 作品情報
    ノート、メモ帳 他
    技法・素材:紙 くるみ製本、中綴じ製本、テープ製本 他
    サイズ:H297×W210mm(A4サイズ)〜H148×W105mm(A6サイズ)
  • 学科・専攻・コース