A
野島 健一
A. 無関心なものごとと不注意で共にいよう
素材・技法:油彩、キャンバス、合板 サイズ:可変
B. 現実に私たちは一度に一つのものしか見られないし、見られるものは必然的に見られることからしか意味を見出せない
担当教員によるコメント
野島君は「幾何学によって安定している認識システム」が芸術や生活様式や社会制度までも支配していると考え、それらを『「生きる・空間」=「リビングルーム(生活空間)」』として更新する方法を探る。作品は机と絵画、あるいは椅子と絵画のセットで成立するが、その組木的単位パーツは、「人体や肺房といった循環図と木をモチーフとした1枚のドゥローイング」を基とする。その「仮想モデル」から、自由に扱える机や椅子を板材で組み上げる。生活空間内で家具的な立体は、人が自由に扱える。また、その中に含まれるパーツとしての魅力的な組木的パーツ群は、絵画において、形式上の知的な考察を誘い出し、立体の中においては、机や椅子の全体的外観を相対化する複雑な因子として機能する。彼は、独創的な方法で生活空間と立体、絵画空間を自由に相対化し、作品の鑑賞、認識、理解のあり方を大胆に更新するのである。極めて知的かつ感性的な作品である。
教授・中村 一美
担当教員によるコメント
野島君は「幾何学によって安定している認識システム」が芸術や生活様式や社会制度までも支配していると考え、それらを『「生きる・空間」=「リビングルーム(生活空間)」』として更新する方法を探る。作品は机と絵画、あるいは椅子と絵画のセットで成立するが、その組木的単位パーツは、「人体や肺房といった循環図と木をモチーフとした1枚のドゥローイング」を基とする。その「仮想モデル」から、自由に扱える机や椅子を板材で組み上げる。生活空間内で家具的な立体は、人が自由に扱える。また、その中に含まれるパーツとしての魅力的な組木的パーツ群は、絵画において、形式上の知的な考察を誘い出し、立体の中においては、机や椅子の全体的外観を相対化する複雑な因子として機能する。彼は、独創的な方法で生活空間と立体、絵画空間を自由に相対化し、作品の鑑賞、認識、理解のあり方を大胆に更新するのである。極めて知的かつ感性的な作品である。
教授・中村 一美