流転

東澤 早希

担当教員によるコメント

「流転」と題された作品は、一見すると「何ですか?」と問いたくなる作品である。作者はこれまで自然、生命をテーマとして制作を展開してきた。素材は植物、木片、土など加工されていない自然物を選択している。科学博物館で牛の腸の剥製を見て、その長さと生々しさに触発され生命の循環をイメージしたという。この作品がかもし出す何ともいえぬエネルギー、時間の集中と蓄積、テーマと素材のマッチング、表現意識の強さから「何だろう」と観る側を引き込む不思議な魅力を持った作品となっている。

教授・安倍 千隆