生きた言葉、母、愛しい膝上

寺松 尚美

担当教員によるコメント

寺松は、人との繋がりをテーマに制作に取り組んできた。卒業制作は、これまでのテーマをもとに家族に対する愛をテーマに選んだ。パートドヴェール技法を用いることで半透明で光を内包するガラスの表情に着目した。形を見つけ出す試みとして、日記に書いた文章からドローイングをして、粘土で形を起こし、その言葉と重なる形を探ってきた。人の温もりを感じさせるため、色ガラスのパウダーを調合して色の配合とガラスの厚みよって人肌の温度を感じさせる色合いとなった。また、ガラスの表面を時間かけ丁寧に手磨きすることで人肌を感じさせる柔らかな形に仕上げたこともこの作品の魅力となった。家族に対しての思いが充実した制作に表れていて心地のよい作品に仕上がったと思う。

教授・池本 一三

  • 作品名
    生きた言葉、母、愛しい膝上
  • 作家名
    寺松 尚美
  • 作品情報
    技法・素材:ガラス
    サイズ:H210×W360×D290mm、H210×W290×D360mm、H210×W350×D320mm
  • 学科・専攻・コース