光と色の表出

若色 正太

担当教員によるコメント

若色はここまで一つの技法にとらわれずに、自身の技法と表現を追求してきた。通常、大学四年間では満足できるようなホットワークの技術をなかなか得られることはないが、その中で、最大限の努力をしてきたと言えるだろう。透明ガラスに色ガラスのパウダーをまぶして着色したパーツを組み合わせ、造形した塊を研磨していくと、表面の色が削り取られ、内部の色彩が透明ガラスを通して見えてくる。彼はそのやり方で、色彩を含んだ光を果実のモチーフを通して体験する作品を作ってきた。ガラスに着色するやり方は色々あるが、この比較的シンプルな方法で、深みのある色彩が得られることは興味深い。卒業作品では、最終的に熱成形による造形力も獲得しつつあり、これからが楽しみな作品である。

教授・高橋 禎彦

  • 作品名
    光と色の表出
  • 作家名
    若色 正太
  • 作品情報
    技法・素材:ガラス
    サイズ:H130×W620×D160mm、H230×W200×D230mm、H470×W170×D190mm
  • 学科・専攻・コース