Too Much

戸矢 渚

作者によるコメント

今の社会は、「個性を尊重する」と言われてはいますが、派手で目立つ個性的なものは敬遠され、無難でフラットなものが好まれているのが現状です。しかし、私は皆が同じなのはつまらないと思います。そこで、シンプルで機能的なものが主流の昨今のファッションのアンチテーゼとして、ド派手で機能的でない「やりすぎファッションブランド」を制作しました。このブランドがトリガーとなり、1人1人がもっと派手に個性を主張していくことで、社会全体が華やかで元気なものとなれば嬉しいです。

担当教員によるコメント

巨大なネクタイや、巨大なボタンなどを実際に制作、撮影し着地させた、流行に逆行した空気の読めない『やり過ぎファッション』の提案である。明るくパワーに満ちあふれた70年代POPデザインの美意識をあえて今こそ提示したいという企画は、常に周りの人と異なる表現を斜に構えて模索してきた戸矢が、これまでの病的な自分自身の作風自体を最後の卒業制作で明るく裏切ってやろうという姿勢は、評価に値する。

教授・大貫 卓也