Interplay/Three clocks

沼澤 成毅

担当教員によるコメント

時間とは何なのか。その答えがわからなくとも、人は時計を見て時間を知り、時計により行動が束縛され、いつしか時計こそが時間であるかのように感じてしまう。そんな時計は、単に音叉(水晶振動子)によって規則正しく動作する、反復機械にしか過ぎない。その音叉の代わりに、外部から音を入力すれば、その音によって時計を自在に、あるいはランダムにコントロールすることができる。単一の周波数による定常時間、あらゆる周期を含む雑音時間、そして外部に開かれた環境時間。3つの音と時計の関わり合いが、音としての時間、そして時間としての音を顕在化させる。人間の可聴域を超えて出力できるハイレゾ・オーディオの普及が、非聴覚的なサウンドアート作品を生み出した。

教授・久保田 晃弘

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