view

作者によるコメント

行ったことのない街や自然の景色を写真などで見て、胸が高鳴った経験のある人は少なくないと思います。景色の中にある建物・自然・生物などから、その土地の歴史や文化を読み取り、想像し、楽しむ。子どもの頃、絵本を読んでいた時のように、自分の知らない世界を見るということは、私たちに自然と高揚感を与えてくれます。
viewは手のひらサイズのちいさな[土地]に、世界の建築物や自然を参考としたモチーフを自由に組み合わせ、歴史も文化も混合された未知の景色を無限に広げることができます。街や自然が持つ個々の魅力を感じてもらいながら、想像が掻き立てられ、童心にかえり夢中になってもらうことのできる作品を目指し制作しました。

担当教員によるコメント

ナチュラルで温かみがありながら、緻密で微視的な世界が描かれているというクラフトとデジタルファブリケーションの関係がとても良かった。印象的だったのは、卒展において子供から高齢の方まで多くの人の足を止まらせ作品に惹きつけていたことだ。手軽に組み立てられるインタラクティブなキットの提案にもあり、玩具やインテリア小物としての可能性も感じた。リアルな街並みは楽しさと同時に混沌や無秩序もはらんでしまうが、この街は、どのようなオーナメントを選んでも、素敵な街が出来上がるのがいい。

教授・永井 一史、非常勤講師・岡室 健