100 ME

矢島 瞳

作者によるコメント

「100日間、100通りのわたし」になるためのコスメブランド。化粧品、特にアイシャドウは、一つのものを使い切るのに平均で半年から一年以上かかると言われている。そのため、半年以上は同じ顔の自分が続く。「違う自分を見つけたい」という挑戦する女性へ向けた、毎日が少し楽しくなる自由なメイクアップの提案をしたいと考えた。「すぐ無くなる」ということに価値を見出し、厚み0.2mmに埋め込まれた一日分のアイシャドウを100種類販売する。好きなものを一枚ずつ、十枚ずつなど自由に選ぶことも可能だが、100枚のセットを一日一枚づつ使えば、毎日違う顔の「100人のわたし」が生まれることになる。

担当教員によるコメント

矢島さんは、プロジェクトの始まった当初からパッケージデザインに強いこだわりを持って作品を作ってきた。フィルムを使った極薄のパッケージは、その集大成というべきものになっている。パッケージひとつとっても、ネーミング・ロゴ・素材・ディスプレイなど、統合的なデザインが要求される。矢島さんの、とことん考えてカタチを突き詰めるという姿勢で、様々な要素が高いレベルで調和した作品になった。化粧品は、人に対して装うだけでなく、自分の可能性を広げてくれるツールという捉え方が、現代的かつ本質的だと感じた。

教授・永井 一史、非常勤講師・岡室 健

  • 作品名
    100 ME
  • 作家名
    矢島 瞳
  • 作品情報
    コミュニケーションデザイン、パッケージデザイン ブランディング
    技法・素材:PET、アリンダ
    サイズ:W47×H90mm(200点)
  • 学科・専攻・コース