小猿の滝に恋山をおもう

髙橋 優介

担当教員によるコメント

優しい目で菩薩が微笑み、岩の上から見下ろす。水は岩盤の間から美しく流れ落ちる。全体的には、狩野芳崖の悲母観音像を思い起こさせる構図とイメージだ。確かにこの絵は現代的な表現ではないが、異彩を放っている。その細やかに描き込まれた岩、水、そして観音の表情はどこまでも柔らかく暖かい。時代を超えて感じさせる力がこの絵にはあり、それは将来の日本画に必要な事を暗示しているようにも思われる。

教授・八木 幾朗

  • 作品名
    小猿の滝に恋山をおもう
  • 作家名
    髙橋 優介
  • 作品情報
    技法・素材:雲肌麻紙、岩絵具
    サイズ:H3200×W1400mm
  • 学科・専攻・コース